【1年生】夏休みの教室に残る 学びの足跡
夏休みの1年生の教室をのぞくと、国語や算数で学んだことだけでなく、学校生活の中で大切にしてきたことも見える形でまとめられていました。教室に掲示されていたのは、「うれしい はんのう」と題した掲示です。そこには、「ありがとう」「いいね」「すごい」「ああ!」「じょうず」「おなじ」「わかる」「おっけい」「うんうん」「はくしゅ」といった言葉が並んでいました。どの言葉も、友達の考えを受け止めたり、認めたりするときに使われる言葉です。「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えること。「いいね」「すごい」「じょうず」と友達のよさを認めること。「おなじ」「わかる」と共感すること。「うんうん」と話を聞くこと。「はくしゅ」で頑張りを称えること。こうした言葉が学級の中で積み重ねられてきたからこそ、安心して学び合うことのできる温かな学級づくりにつながっていることが伝わってきます。また、算数の学習では、「たしざん」と「ひきざん」の学びの足跡も掲示されていました。「たしざん」では、「あわせる」「ふえる」という考え方を、図や具体物を用いて整理しています。「ひきざん」では、「のこり」「へる」「とる」「ちがい」といった意味を具体的な場面と結び付けながら学んできたことが分かります。計算の仕方を覚えるだけではなく、どのような場面でたし算やひき算を使うのかを考えながら学んできた様子が伝わってきました。さらに、国語の学習では、「おむすびころりん」の学習の足跡が掲示されていました。子どもたちは、おじいさんやおむすびの様子に着目しながら、物語の場面を丁寧に読み取っています。掲示には、「おむすびころりん すっとんとん」という繰り返しの言葉や、「おもしろい」「きこえる」「おなじ」といった叙述に着目した跡が残されていました。また、「おじいさんはうれしかったのかな」「どうしてそう思ったのかな」など、文章を根拠に考えながら読み進めてきた様子もうかがえます。物語を読む中で、自分の考えをもち、友達と交流しながら読みを深めてきたことが伝わってきました。教室の掲示を見ていると、そこには学習の成果だけではなく、子どもたちがどのように学び、どのように友達と関わりながら成長してきたのかという過程が残されています。できるようになったことを喜び、分かったことを仲間と共有すること。友達の話を聞き、認め合いながら学ぶこと。その積み重ねが、今の1年生の成長につながっています。教室に残された学びの足跡は、7月までの学習のまとめであると同時に、夏休み明けから始まる新たな学びへの出発点でもあります。夏休み明けには、さらに多くの言葉と出会い、新しい考え方を学びながら、自分の思いを表現したり、友達の考えを聞いたりする機会が増えていくことでしょう。静かな夏休みの教室には、入学から7月までの成長の足跡と、夏休み明けへと続く1年生の学びの物語が確かに残されていました。
