R2.4月22日(木)

 みなさん、こんにちは。春らしい天気が続いていますね。日中は初夏を思わせる青空です。休み時間は校庭でのびのびと遊んでいる子どもたちです。

 さて、1年生の教室の前に、お花の名前と写真が飾ってありました。タイトルを見ると、「2年生からたねをもらったよ」と書いてあります。2年生が1年生の時に育てた花だということがすぐわかりました。4月から5月末まで臨時休業をしていた昨年度。6月過ぎに種を蒔くのは少し遅すぎるということで、担任が種を蒔いていました。休業中の2か月の間に、芽が出て双葉が出て、本葉が出てというところまで成長していました。ここで、担任は、お花に興味が持てるようにして、だんだん花を育ててみたいなあ、という気持ちを高めていきました。そこで担任が蒔いた植木鉢とご対面!こんなお花を育ててみたい、という思いを持っていた子どもたちは、担任に「さあ、今日からみんなにバトンタッチだよ。みんなのお花になったよ。」と伝えました。担任は、お花を育てることが自分事になるかどうかとても心配していましたが、子どもたちは大喜びで、そこから本当に熱心に、自分が選んだお花を育て続けたのでした。つぼみが出来たり花が咲いたりすると、朝の会の「きらきらタイム」でお話をみんなに伝えていたことが目に浮かびます。友達の花が咲くと、自分のことのように喜んでいた様子も忘れられません。夏の花が終わると、タネが出来てきました。そういえば、そのタネを集めるのも熱心に取り組んでいた子どもたちでした。それを、次の1年生のためにとっておいたのですね。知りませんでした。種も鳥終わり、次に挑戦したのは「春に咲く花」。球根系が多かったかな。一番最初に咲いたのは「スノーフレーク」を育てていた子です。みんなが口々に「〇〇さんのお花が咲いたんだよ!みて!みて!」と自分のことのように教えてくれていた姿も忘れられません。

 昨日は、8種類の花の種をプレゼントした子どもたちです。「オシロイバナ」「ふうせんかずら」「ひまわり」「ほうせんか」「コスモス」「おじぎそう」「あさがお」「マリーゴールド」です。体育館で種のプレゼントを贈る会を計画した2年生は、やっぱりお兄さん、お姉さんになっていました。とっても大きく見えました。時間を短くするために、育て方は手紙に書いておいてくれていました。1年生の教室では、もらった種や写真を見なら、さっそく、何を育てようかな、と考えていた1年生です。朝、廊下に貼ってあるお花の写真を見ていると、1年生が声をかけてくれました。「ぼくはね、これを育てるんだ」。指の先を見るとそれは「おじぎそう」でした。「これって、葉っぱをさわると葉っぱがおじぎをするんだっけ?」というと、「そうそう!楽しそうでしょ!これに決めたんだ」と嬉しそうに話してくれました。

 今年も、子どもたちがお花を育てることを通して、命があることに気付くそんな学びをしていきます。自分が育てたい花を決め、決めた花に愛着を持ちながら一生懸命お世話をしていくのではないかと思います。自分がお世話をしたことで植物が育っていく、という気付きもしていくかな。自分が頑張ることに応えてくれる、そんな経験は、自己肯定感も育んでいくことでしょう。友達と比べながら、植物の不思議やおもしろさに気付いたりして、学び合いの楽しさにも気づいていってくれるといいな、と思います。2年生の心のこもったタネが、今度は1年生にバトンタッチされました。