R2.8月19日(水)

みなさん、こんにちは。今日、畑に行ってみると、4年生が育てているゴーヤやひょうたんの花が青空に向かって見事に咲いていました。夏の空の青さは吸い込まれるように鮮やかです。そういえば1年生が、こんなことを言っていたそうです。「夏って、色がきれい!」どういうことか詳しく聞いてみると、「空の色はすっごく青いし、葉っぱは緑がまぶしいし、キラキラしてるから。春とかに比べると色がはっきりしてるからきれいだよ」・・・素敵な感性ですね。ちょうど畑で青空を見てきていたので、とっても共感しました。

 さて、きょうは、ちょっと趣向を変えて、先生たちの勉強会(研究会)のお話です。教員は日々勉強です。そのために、区や市単位で研究会や研修会を行っています。教育委員会主催の研修会もあります。今日は、栄区の研究会の日でした。本郷台小では図画工作研究会と音楽研究会が開催されました。図画工作研究会の様子を見てきましたのでご紹介します。

 今日は、子どもの造形活動について、講師を招いての研究会でした。造形活動は1年生から6年生までどの学年でも行われる学習で、「思いのままにあらわす」ことを大切にした表現活動です。自分がイメージしたことを自分の感性で作り上げていきます。作った作品もそうですが、作っている過程でどのようにイメージを広げ、そのイメージに向かって表現しようとしてるかを大切にしていきます。「正解」はありません。出来上がった作品をはたから見ると、これは何だろう、と思うのですが、作った子どもに話を聞くと、その子がどんなことを表そうとしているのかがよくわかります。共感的に理解することで、子どもの心の世界、その子らしさ、表現したいことが見えてきます。完成した作品そのものがゴールではなく、その過程が造形活動の学びとなります。豊かな感性と表現は子どもにとって大きな学びです。

 実際に造形活動をやってみました。題材にしたのは「小さいころ、こんなことをして遊んだなあ」という思い出です。使う材料は、毛糸、フェルト、画用紙、図書室にあるもの(本やブックエンドなど)です。ある先生の作品を紹介します。写真の三角の画用紙は木がたくさん生えているところで、切ったところは木漏れ日がさしていたことを思い出し、それを表したのだそうです。その木の道をのぞいてみると、そこには草はらがあって、そこでいろいろなことをして遊んだそうです。見る場所を変えてみました。三角の中、つまり木の道をのぞいてみました。見える世界が違います。何だかとなりのトトロに出てくるトトロがいるところにつながる道のようです。光がさしているわけではないのに、それを作った先生の話を聞いていると木漏れ日の光が見えてくるようで、わくわくしました。子どももきっと、こんな風に心を動かし、想像の世界を膨らませながら造形活動を楽しんでいるに違いありません。何も話を聞かないで見る作品と、話を聞いた後の作品の見え方がまるで違いました。3枚目の写真は別の先生の作品で、広場で遊んだ時の四季折々の思い出だそうです。黄色に見えるのはきんもくせいだそうです。秋になるといいにおいがしたそうです。4枚目の写真は家の近くが海でそこで遊んでいた思い出だそうです。想像力が広がり、毛糸やフェルトで作ったものから景色が思い浮かんできます。においまで想像できます。想像力は豊かな世界をつくり出すのだと感じます。子ども達を理解し、共感的にその子の表現やその子の想像の世界を受け止め、豊かな学びにつながる授業づくりに生かしていこう、と締めくくり、研究会は終わりました。今日は、先生方の勉強会のお話でした。