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毎年12月4日から10日までの1週間は人権週間となっています。これは国際連合が昭和23年に、世界における自由、正義及び平和の基礎である基本的人権を確保するために、全ての人々と全ての国が達成すべき共通の基準として定めたものです。今年は、新型コロナウィルス感染症に関連して、差別やいじめなど、様々な人権問題が発生しました。またSNS上での誹謗中傷なども社会問題となりました。感染対策を意識した「新しい生活様式」を実践する中にあっては、軋轢やストレスが生じることもあります。感染に対するおそれもあります。しかし、だからといって、誰かの人権が傷つけられてはいけません。感染の可能性は誰にでもあります。感染などを理由に誰かが受けている差別は、いつか自分の身にも降りかかってくるかもしれません。能見台小学校でも、先日、全校に人権の話をしました。「人はみんな違います。顔、体の大きさ、性格・・・などみな違います。でもみんなひとりひとりがかけがえのない命をもっていて、その人なりに精一杯生きています。人はみな、その人なりに、人として生きる権利をもっているのです。また自分を大切にするのはもちろん、同時に他の人の命や他の人の気持ちも大切にしなければなりません。」

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こんな話も紹介しました。小学生が書いた「とびばこ」という作文です。

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私は体育があまり好きではありません。なぜかというと、走るのもあまり速くないし、跳び箱や鉄棒もほかの友達はできるのに私だけなかなかできないのです。それに、みんなから笑われるのがなにより悔しくて悲しいからです。今日の体育は跳び箱です。準備運動をして、みんな跳び箱の用意を始めました。私はもう逃げ出したい気持ちでいっぱいでした。

 

みんなが次々に跳び始めました。いよいよ私の番です。跳んでみるとやっぱり失敗です。2回目も失敗しました。3回目は、友達の跳び方を見て、さっきとは違う跳び方をしてみました。だけど、やっぱり跳べませんでした。何回、跳んでも、お尻が跳び箱の角に当たってしまうのです。はじめは小さく聞こえた笑い声が、どんどん大きく聞こえてきました。

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その時、「笑うな!」という大きな声がしました。一馬君です。体育館が一瞬でシーンと静まり返りました。私もびっくりしました。しばらくすると、「笑ってごめん」、「もっと勢いをつけると跳べるよ」などのみんなの声が聞こえてきました。私は思いっきり走りました。そして手を強くつきました。体が高く浮いたと思ったら、私は跳び箱を超えていました。

 

やった~!とうとうできたんだ。夢じゃないんだ。跳べたんだ。私は信じられませんでした。みんなの拍手が聞こえました。

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みなさんは笑う人でしょうか。応援する人でしょうか。どんな人になりたいですか。これを機会に一人ひとり考えてみましょう。

 

という 話をしました。これからも誰もが人をおもいやれる素敵な学校にしていきたいですね。