11月も終わりに差し掛かっているというのに、気温は日々乱高下。

急激に冷え込んだ週末から、朗らかな陽気の週明けとなり、体調を崩す生徒も出始めています。

こればかりは服装で調節すること、身体を慣らすこと以外に方法がありません。

体温調節は、私たちが考えている以上に体力を消耗する、それでいて、なくてはならない生命活動の一つです。

どんなに忙しくとも、よく食べよく寝て、体力だけは万全に整えていきたいものです。

 

今日は、午後から人権講演。講師に、ノンフィクション作家の北村年子さんをお招きし、ご講演頂きました。

事前に、道徳の時間を使って北村さんが製作した映像作品『ホームレスと出会う子どもたち』を視聴。

ホームレス問題に人生をかけてかかわってこられた方の言葉は、ひとつひとつに重みがありました。

地域コーディネーターの方や、事前にご希望頂いたPTAの方にもご参加いただきました。

 

講演後は生徒会長からお礼のご挨拶ののち、各学級で振り返り。それぞれどんなことを感じたでしょうか。

HP担当は、お話を伺いながら「ハウス」と「ホーム」の違いにはっとさせられました。

「HOUSE」が物質面での居場所であることを指すのに対し、「HOME」は精神面での居場所を指す。

だから、自分の家が「HOUSE」だけど「HOME」ではない。そういう人がいるのではないか、という視点です。

仮に、自分の家が「HOUSE」でなくても、地域の方や学校の先生、友達など、『人の縁』が「HOME」になれる。

人とのつながりは、時に「HOUSE」以上の力をもつこともあることを、改めて感じさせられた一幕でした。

 

一方で、現代・令和。こうした『人の縁』をつくり、育てることが本当に難しい時代になったと思います。

地域の方が町中の小中学生に声をかけるだけで、「声かけ事案(不審者)が発生しました」となってしまうかもしれない時代。

コロナ禍も相まって、人との物理的・心理的距離が遠ざかった数年間でもありました。

 

「HOME」の視点で考えると、地域のお祭りや町内会の集まり、ケアプラザ等で行うイベント。

それこそ、習い事で出会う同年代の子や、そこでの大人とのかかわりは、「人の縁」をつくるきっかけです。

その価値と意義と希少性は、現代においては益々高まっているのかもしれません。

そう考えると、やはり学校という場は重要。生徒にとっての「HOME」になれる機会が常に目の前にあるからです。

教職員が、生徒と「つながり」を大切にしたかかわりをしていくことは大切だな、と改めて思った講演でした。

 

北村年子先生、本日はお忙しい中、東中のためにご講演くださり、誠にありがとうございました!