「    暑さも新しい生活様式も続く中で    

   校長 鈴木 康史

 

  短い夏休みが終わり、猛暑の中で生活変容を求められ、まだまだ先が見えない日々が続きます。 

去る8月26日に萩生田光一 文部科学大臣が出した児童向けメッセージで、次のように結んでいます。(「感染者に対する差別や偏見、誹謗中傷等を許さない」「学校における感染症対策と教育活動の両立に対する御理解と御協力」を主旨とした保護者・地域の傾けメッセージは裏面に全文を載せています)

 『私たち大人は、皆さんの応援団として、将来の見通しをもち、未来の社会の担い手である皆さんが、学ぶ機会、遊ぶ機会、交流する機会を最大限作っていきます。それまで、皆さんは今自分ができる予防をしっかり行い、将来の目標をもち、家庭や学校で日々の学びを続けてほしいと願っています。』

 感染対策を各家庭が、各店や施設が、そして学校と子ども、保護者が実施しており、社会全体が協力して成り立っています。学校や家庭で、目的や慣例、伝統など生活や学習の従来の意味が、変わってくる、減ってくるという状況にあります。そこで思うことは、大臣のメッセージにあるように大人もみな頑張っており、その姿を子どもたちが見てほしいですし、大人はそれを見せてほしいということです。コロナ下の世界では、この成り立ちこそ現在進行形で学んでほしいと思います。

 授業や行事など、感染防止のガイドラインに沿って最大限できるように、どのようにできるかを検討してきました。観察・実験、ボランティアの協力を得てのミシンの学習、リコーダーの学習など、対策をしてできるようになってきたこともあります。今後のガイドラインや感染状況によって検討を重ね、変更もありうるというものですが、人数を制限した保護者のみの参観等、方法を大幅に変更して運動会を実施する予定です。保護者の参観についてもルールを守って見守る姿を見せていただけたらと思います。

 また、感染拡大の先が見えないことや、宿泊施設・現地での活動等の状況等を踏まえて4・5年の宿泊体験学習は中止します。6年の修学旅行は、教育的意義や児童生徒の心情にも配慮し中止でなく実情に応じて行うことを検討する国の方針をふまえ、感染防止や保険等も考え対策がうてる状況であるか継続して実施や方法を検討しています。4・5年については、横浜市教育委員会の行事(ふれあいコンサート・バレエ)が感染対策の規準に則り実施されるので、そこに見学を加えてバスで行くことで体験学習の代替とします。その他の学年の遠足、見学等においても、感染対策や状況が可能であるならば実施するように検討しています。今後、状況に応じて変更もあることをご承知ください。

 さて、4か月と短い前期となります。今年度から学習指導要領が変わり教科書も変わっています。城郷中学校・城郷小学校・小机小学校は、「横浜市教育委員会カリキュラム・マネジメント研究開発ブロック」として、9年間を通して育む資質・能力を整理し、各校のカリキュラムに落とし込んでいます。そこで学校間の共有、保護者・地域の方との共有のためにリーフレットを作成していました。休校、学校再開でカリキュラムの大きな変更を求められ配付が遅れてしまいましたが、コロナ下でない小中ブロックのカリキュラムとしてご覧いただけたらと思います。

 同時に、評価の観点や方法も変わります。例えば、「関心・意欲・態度」から「学びに向かう態度」となり、関心があるかではなく、粘り強く、他者と調整しながらの学んでいることを行動等に表しているかを評価することになります。子どもが関わり合って学べる状況が少ない中ですので、当然評価が厳しくなる状況です。前期の「あゆみ」を前年までと単純比較するのでなく、現在の学習の形態や新しい観点、新しい内容によるものであることをふまえて、子どもたちの成長を共に見ていけたらと思います。