「 粘り強く学ぶ 調整しながら学ぶ

                                                                      校長 鈴木 康史

 

 6月22日には、土曜参観に多くの参会をいただきました。午後は、おやじの会の皆さんの力を借りて、プール掃除とじゃぶ池の清掃を行いました。これからの季節の学習にいい準備ができました。ありがとうございました。

 その土曜参観で、3時間目に1年生は全てのクラスが図工でした。廊下にいたある保護者が「クラスによって説明や手順が違っていて面白い。」と話していました。自分の子どものクラスだけでなく、全てのクラスを見比べて同じ教材を子どもの実態に合わせつつ、教員が工夫していることを表現されていたようです。また、6年の学級討論会や他の学年での道徳や社会科、理科の観察でのグループワークなど、子ども同士の対話に重きを置いた授業を熱心に聞き込んでいた方も見かけました。これからの時代に求められる授業は、こういった対話的な学習であると思います。

 来年度から変わる学習指導要領に伴って、来年度からは評価の観点が全ての教科等で「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう態度」の3観点となります。

 「学びに向かう態度」では、理科における生命愛護等のような情意面は、個人内で育まれていることを見取ることになります。では、これからの時代にどんな「学びに向かう態度」が評価されるのかというと、「粘り強く学ぶ」「調整しながら学ぶ」の二つがキーワードとなります。「粘り強く」は、根気よく調べたり練習したりすることや、失敗や間違いに屈せず修正しながらより良い考えを求めていったりすることを指します。「調整する」とは、子ども同士の話合いの中で、あるいは実験結果や資料にある事実から、自分の考えを修正しながらよりよい考えを求めていくことを指します。

 これは、城郷中ブロックでテーマとしている、基礎学力の充実と、コミュニケーション能力育成と重なります。根気と対話を大切にした学びの工夫に取り組みたいと考えます。

 学習でも、スポーツでも、よく「根気、勇気、やる気」の三つの「気」を大切にという話を聞きます。6月中旬には宿泊体験学習の第一段として、5年生が御殿場に行ってきました。そこで、5年生に三つの「気」を読んで過ごすことを投げ掛けました。その三つとは「天気」「空気」「元気」です。

 梅雨時の変わりやすい「天気」を読んで行動を考えなければなりません。当日は天気が変わりやすく、富士山はほとんど見えず、夜には雨で予定変更を伴うものとなりました。いずれ理科の天気の学習でも役立つ体験となったでしょう。学校でもそうではありますが、校外学習時にはよりいっそう「空気」を読むことが求められます。場所や相手を考えて、自分だけで気が付かなければ、周りの様子から察することに努めていました。自分の、友達の「元気」具合を読んで、体調管理に努めるのも大切な体験の一つでした。三つの「気」をしっかり読むことができました。個別支援学級の合同遠足では、予定の変更を協力しながら乗り切った姿がよかったです。

 各学年、夏休みまでにも収穫や見学が続きます。体験を通して学んだことが増えることを期待しています。また、夏休みには各家庭で学校ではできない体験を積み重ねていただけたらと思います。

 

 

SDGsメモⅡ】 世界遺産

 日光の社寺は、未来に残したい「世界文化遺産」です。環境・経済・社会・文化を統合的に考えて持続可能なものとするとき、SDGsは世界が目指すゴールとなります。文化を残すには、【④教育】と【⑪まちづくり】が重要となります。また、奥日光や赤城の自然は【⑮陸の豊かさ】もたくさん見ることができる場所です。小机のまちを出て世界や将来にいかに残していくかを考える6年生の修学旅行となればと思います。