東中祭を来週に控え、合唱練習も佳境を迎えています。

はじめはどの学級も恐る恐る歌っている様子でしたが、1週間前ともなると堂々とした姿になってきました。

 

1年生が初めての合唱祭であることはもちろんなのですが、2年生も初めての中学校での合唱。

学級の仲間とともに1つの合唱を創り上げる経験は、喜びだけでなく難しさも同時に味わうことが多いです。

「パートがまとまらない」「私は歌いたくない」「私は勝ちたいけどやる気がない子が多い」「一生懸命やっているのに」。

挙げだしたらキリがありません。正直、ここに書いているだけで様々な思いがめぐり、私は心がぐっと締め付けられます…。

人が2人以上集まれば、それは家族でさえ、バックボーンの異なる個人個人です。それぞれに個性があります。

すべてにおいて考え方や感覚が同じ、ということはそうそうあるものではありません。

だからこそ、お互いがお互いを思いやり、尊重しあいながら前に進んでいくことが大切です。

生徒の皆さんには、残り1週間で様々な学びを得て、ステージでその成果を発揮してもらえたらと思います。

今日の2時間目。1学年では、職員を入れ替えての道徳の授業が行われました。

道徳の授業は普段は担任が行いますが、別の職員が行うことで生徒に違った視点をもってもらうきっかけになるかもしれません。

手前に座っているのは、担任の先生。前で授業をしているのは、副担任の先生です。

道徳も、担当の職員の個性を活かし、同じテーマの内容をそれぞれが教材を研究し、工夫して授業に臨みました。

一人一台用意されているChromebookを活用して、意見交換をしやすくしている授業もありました。

みんなの前で発表するのは苦手だけど「PCに打ち込むのなら(自分の意見を発表)できる」という生徒さんにとっては、普段よりも意欲的に参加してもらえたかもしれません。

PCを活用すると、意見の「発表」や、互いの意見を「聞く」時間がかなり短縮され、意見交換が活発になり良いなと、個人的には思いました。

 

道徳の授業には、正解がありません。ひとりひとりの考え方の違いを理解し、大切なことは何であるかを自分なりに考え、自らのものとする。

合唱も、授業の仕方も、道徳の学びも、「個性」というひとつのワードで捉えると、違いを認め、活かす姿勢の大切さに気付かされます。

 

何でもかんでも個に寄り添ってばかりではいけませんが、集団生活を日々過ごす上での「協調性」や「規律」を整える一方で、ひとりひとりを大切にしようとする姿勢は、常に心のどこかにもっておきたいなと思います。