校外学習報告⑤3年・修学旅行(後編)
2日目。奈良市内の班別行動を終えた3年生は、クラス別に博物館の見学と、旅館での「手びねり」体験を行いました。
手びねりとは、粘土を指先で伸ばしながら形を整えていく技法のこと。
今回の体験では、ろくろを回すのではなく、あらかじめ用意された素材を重ね、指先で形を整え、好きな形に仕上げました。
同じだけの材料を用意されていますが、手先の器用さが求められるため、いびつなお椀(のようなもの…)から綺麗なコップまで、出来上がりはバリエーションに富んでいました。
焼き上がり、生徒のもとに届くのは夏休み明け。今から楽しみですね。
そして、2日目の食事は「部屋食」。旅館ならではのはからいで、各部屋で鍋料理がふるまわれました。
火を使うのでやや心配でしたが、大きな事故はなく終えることができました(鍋の汁が干上がり、香ばしい香りのする部屋はありました…苦笑)。
3日目。奈良、京都と連日の観光で、さすがにやや疲れも見られました。
この日は3日目にして初のバス移動。妙心寺へ向かいました。
駐車場で、お寺の住職さんから説明。多くのお坊さんが修行しているので静かにするように、との注意に、緊張が走る3年生。
敷地内を静かに移動し、座禅・抹茶体験場所へ。
HP担当が3・4組の生徒とともに案内された部屋は、かの有名な宮本武蔵が修行をしていたことで知られる部屋でした。
目の前には庭園、右手には石庭もあり、静かで厳かな雰囲気。
最初は、抹茶体験。お茶菓子の名前の由来や、湯呑の作法などを学び、抹茶をすする3年生。
飲み終えるとき、あえて「ズッ」という音を立てるというお話はなるほどと思いました。
ある生徒が挑戦しますが「ズブゾゾゾゾッ」と汚い音を出してしまし、自分で笑っていました。笑。
次に、お坊さんから座禅の方法について説明を受ける3年生。
「15分、動いてはいけません」の言葉に焦る一同。
また、警策(けいさく…座禅中にたたく棒)で叩かれたい人への合図も教わり、座禅開始。
HP担当も挑戦しましたが、同じ姿勢で座り続けるのは大変。
加えて「心を空っぽにする」ことの難しさ。
・・・あ、近くで「バシン!バシン!」と音がする。叩いてもらおう。
「バシン!バシン!」・・・おぉ、意外と気持ち良い。
などなど、雑念まみれでした。苦笑。生徒の皆さんは上手にできたのでしょうか?
終了の合図で姿勢を崩す3年生。やはり足は大人と同様、痛かったようです。
最後にありがたいお話を頂いたのち、叩かれたい人は残ってください、との言葉に、多くの生徒が警策で叩かれていました。職員も。笑。
生徒たちにとっては良い思い出になったと思います。
その後、敷地内を班ごとに散策。緑が美しく、心が洗われる素敵なお寺でした。
バスで京都駅に戻った後は、近くのホテルで洋食ランチ。ここでも一方向を向いて黙食。
帰りの新幹線の中はきっとぐっすりだろう…と思っていましたが、逆にカードゲームで大盛り上がりのエリアが何か所も見られました。
この3日間を通して、今までゆっくり話したことのなかった人とも交流し、関係が広がり、深まった姿がみられました。
3年生はこれから部活動の引退や高校入試といったイベントも控え、勝負の日々が続きます。
苦しい時や疲れた時は、この3日間で楽しかったことなどを思い出して、また元気を取り戻してほしいと思います。
3年生も大きな事故や体調不良なく過ごすことができました。旅館平新の皆さまをはじめ、お世話になった奈良・京都の皆さま、ありがとうございました!