2022年3月23日()

YSM講演会 講師:パラリンピック出場 木村由(きむら ゆい)さん 都立文京盲学校3年生

種目:2000m 混合舵手つきフォア

 

パラローリングに取り組むことになったきっかけは担任の教諭が東京パラを目指す仲間を探していたクルーの方とたまたま知り合いで、木村さんを引き合わせてくれたそうです。2020年11月から練習を本格的に開始したそうですが.コロナ禍で水上で練習できる機会が少なく「オールの使い方を身に付けるのは大変だった」そうです。


競技歴は浅いが、「こぎがダイナミック」と周囲を驚かせた潜在能力が開花し,2021年6月イタリアで行われた最終予選に参加し日本記録を樹立。推薦枠での日本のパラリンピック出場が決まると、日本代表入りしました。

 

こうした経過になった理由について木村さんは次のように語ってくれました。小学校時代から運動が好きだった木村さんは,パラリンピック出場を目標にしていたそうです。こうした夢を叶えるために大切なことは,自分の足で動いて,自分で掴み取ること。つまり「百聞は一見に如かず」ということです。そのうえで,自分と向き合うことが大切である。しかしただ自分と向き合うだけだと頑固者で終わってしまうので,他の人の考え方も理解することが大切であり,そうすれば夢に近づくはずと力説してくれました。加えてスポーツマネジメント科の生徒に向けては,将来スポーツ関係の仕事につきたい人が多いそうですが,経験上中途半端な気持ちでやらないことが大切ですと伝えてくれました。

障碍があってもなくても一緒に出来ることが木村さんにとって大事なことであり,たくさん障碍者スポーツに触れて欲しいとも話してくれました。

 

パラリンピックの結果は5艇中5位だったそうですが,木村さんは悔しくなかったと感じたそうです。これはそこまでの努力しかやってこなかったからと思っていたからだそうで,やはり中途半端な気持ちで取り組むことは良くないことだと学べたことが,パラリンピックに出場しての最大の収穫だったそうです。