バックナンバー【2022.10~2023. 3】
令和4年度修了式
3月24日(金)、先に各種表彰式を行い、令和4年度修了式が行われました。まずはじめに、科学技術顧問、(株)三共製作所上席フェローの島添様から3Dプリンターコンテストの表彰をしていただきました。続いて、SLⅡ分野別優秀者の表彰、そして部活動、教科、校外活動と多くの生徒の活躍が披露されました。
修了式の校長挨拶では、校長先生が好きな校歌の一節を披露し、「未来のために活躍する皆さんのこれからに期待する。そしていつも応援している。」と令和4年度を締めくくりました。
<校歌の一節>
この横浜で ともに培い
世界の扉 拓いていく
友よ 磨き高めよう
涯なき未来を 輝かせるために
<表彰された生徒たち>
3Dプリンターコンテスト表彰式
3月24日(金)に、3Dプリンターコンテストの最優秀賞の発表と表彰を行いました。このコンテストは、創立100周年を迎えた株式会社京三製作所様より2017年に3Dプリンターを寄贈していただいたことからスタートしたものです。5回目を迎えた令和4年度は、「横浜駅の待ち合わせオブジェ」をテーマに作品の募集を行いました。
本校教員による一次審査の後、最終審査は京三製作所の本社で行われ、厳正な審査の結果、最優秀作品が決定しました。
本校科学技術顧問である島添敏之上席フェローと担当していただいた京三製作所の中村紗和子様に来校していただき、島添上席フェローより、トロフィーと賞状、副賞の図書券を直接授与していただきました。
スポーツ大会
3月20日(月)、生徒会主催のスポーツ大会が行われ、久しぶりのスポーツ行事を楽しみました
白熱した試合や声と拍手の応援で、クラスが一つになってたくさんの笑顔が見られました。スムーズに試合が進むように、運営側の生徒も張り切って活動していました。みんなキラキラしていました。
実験生物慰霊式
3月17日(金)に、本校の中庭に設置されている慰霊碑の前で実験生物慰霊式を行いました。本校の課題研究授業「サイエンスリテラシー」や理数系の部活動などでは、植物や微生物などをテーマとした研究や実験も行われます。実験生物慰霊式は、本校が関わるすべての生命に目を向け、生徒の研究者としての意識、倫理観の醸成を図ることを目的としています。
当日の式は、サイエンス委員の司会で進められ、生徒会副事務局長の開会あいさつの後、小島謙一特別科学技術顧問より、慰霊碑が設置された経緯や、研究者として動植物や微生物など全ての生命に感謝と哀悼の意を表すことの大切さについてお話がありました。式の最後には自然科学部の生徒による献花と、参列した生徒・教職員による黙とうが行われました。
横浜版SGH事業「ysf-SDGs」
3月17日(金)、ysf-SDGsを開催しました。
ysf-SDGsは、SDGsに関する課題について、実際に取り組んでいる方々からお話を聴き、課題に対する理解を深めたり、ディスカッションを通して自分にできることについて考えたりするイベントです。
全体会では、保健環境委員会の代表6名が、「一人ひとりの防災力を高めよう」というテーマで1年間取り組んできたことを発表しました。また、東北フィールドワーク(11月実施)参加者の代表4名が、「東日本大震災から学ぶ」とのテーマで発表し、全校で学びを共有しました。
次に、SDGsに関するテーマを掲げた26の分科会を開催し、生徒は事前に希望した2つの分科会に参加しました。新型コロナ感染症拡大の影響により、校外活動が制限されてきたため、社会で実際に課題に取り組んでいる方々にお話を聴く貴重な機会となりました。
この日の学びをもとに、これから自分ができることについて考えを深めたり、一歩踏み出したりしてほしいと願っています。
<分科会一覧>
|
テーマ |
講師 |
1 |
SDGs成立の歴史と横浜におけるフードバンク活動の実情 |
特定非営利活動法人フードバンク横浜 |
2 |
食品ロスの削減 |
横浜市資源循環局 |
3 |
WFPによる飢餓問題への取組み |
国連世界食糧計画(WFP) |
4 |
SDGs×保健科学 ~医療と健康の未来を創る~ |
株式会社 保健科学研究所 |
5 |
途上国の子どもの教育支援について |
神奈川県ユニセフ協会 |
6 |
多様性が尊重される社会の実現を目指して |
特定非営利活動法人SHIP |
7 |
もしもトイレがなかったら |
特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン |
8 |
SDGsと再生可能エネルギー問題 |
JFEエンジニアリング株式会社 |
9 |
児童労働と子どもの教育 |
特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン |
10 |
多様なバックグラウンドの人たちとのコミュニケーション |
NTTサービスイノベーション総合研究所 |
11 |
森永のチョコレートとSDGsの取組 |
森永製菓株式会社 |
12 |
避難所訓練ゲーム(HUG) |
横浜市鶴見区総務課防災担当 |
13 |
横浜市のプラスチック対策 |
横浜市資源循環局 |
14 |
気候変動問題 ~北極ボードゲーム『The Arctic』を通して~ |
国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC) |
15 |
観測衛星による地球上のCO2排出量の研究 |
Universities Space Research Association(USRA) |
16 |
観測機器を通した正しい知見と洞察の提供および地球環境の保護・海洋の謎の解明の貢献 |
株式会社鶴見精機 |
17 |
環境移送による人と自然の共生 |
株式会社 イノカ |
18 |
海洋資源の保全 |
株式会社 海洋リサーチ |
19 |
FAOによる栄養改善や農業生産向上の取組について |
国連食糧農業機関(FAO) |
20 |
熱帯木材の生産・輸出入と日本の私たちとのつながり |
国際熱帯木材機関(ITTO) |
21 |
世界の難民問題 |
国連UNHCR協会 |
22 |
国際協力におけるテクノロジーの活用 |
国際平和協力本部事務局(PKO) |
23 |
アフリカで学んだこと |
独立行政法人国際協力機構(JICA)海外協力隊:タンザニア |
24 |
ウクライナ避難民支援 |
横浜市国際交流協会(YOKE) |
25 |
多文化共生のための国際交流ラウンジの現場から |
横浜市国際交流協会(YOKE) |
26 |
日本語教室を通して多文化共生を考える |
横浜市国際交流協会(YOKE) |
(敬称略)
サタデーサイエンス特別編「プトラ大学Hidayah先生特別講義」
サタデーサイエンス特別編は、土曜日に1年次生全員を対象に実施する「サタデーサイエンス」に加えて、希望者を対象に平日の放課後に実施する特別講座です。
今回はマレーシアのプトラ大学からDr. Hidayah Ariffinをお招きして実施しました。プトラ大学はマレーシア有数の国立大学で、コロナ禍以前は、本校の課題研究サイエンスリテラシ―Ⅱの分野代表生徒が毎年訪問し、英語発表を行っていました。Hidayah先生はBiotechnology and Biomolecular Science(バイオテクノロジー・生物分子科学)学部副学部長で、セルロースナノファイバー(CNF)の研究をされています。当日は附属中2年生から高校2年次生までの希望者25名が参加しました。
特別講義は実習を含む3部構成で2時間半にわたって行われました。最初に「Seminar on Nanoscale Lignocellulosic Biomass(ナノスケールのリグノセルロース系バイオマスに関するセミナー)」というテーマで、セルロースナノファイバー(CNF)の基礎知識について1時間ほど講義を行っていただいた後、生徒たちは2つの実習に取り組みました。
1つ目の実習テーマは「Nano cellulose as suspending agent / stabilizer(懸濁剤/安定剤としてのナノセルロース)で、ココアパウダーを水で溶かした2つのビーカーの一方にCNFを入れ、その後の経過を観察しました。CNFを入れていない方のビーカーでは、時間とともにココアパウダーが下に沈殿していくのに対して、もう一方のビーカーではCNFが懸濁剤(安定剤)として働き、ココアパウダーが水と分離して下に沈殿するのを防ぐ効果があることを確認しました。2つ目の実習テーマは「Nanocellulose as rheology modifier(流動性調整剤としてのナノセルロース)で、化粧水にCNF混ぜることで、香りなどに影響することなく流動性(粘性)を調整できることを確認しました。
本校は今年度からSSH基礎枠に加え重点枠の指定を受け、プトラ大学等の学生との国際共同課題研究の実践と普及に取り組んでいます。今回の特別講座により、生徒たちはプトラ大学での共同研究テーマについてイメージを明確にすることができました。またプトラ大学の副学部長に本校の研究施設や実際の生徒の様子について理解してもらうことができ、来年度以降のさらなる連携につなげることができました。
3月13日・14日 KYSオーケストラとのジョイントコンサート
3月14日にマレーシアにあるKYS(Kolej Yayasan Saad)校のオーケストラが本校音楽部とジョイントコンサートを行いました。
準備は秋ごろからはじまり、曲目や担当楽器の調整を行いました。両校とも熱心に練習に取り組み、演奏会の成功のために努力しました。前日の13日に高校生16名と先生方4名が来校され本校国際交流委員、高校1年次国内研修係との文化交流会を開催し、お互いの学校生活について情報交換を行い、クイズを出し合って理解を深めました。その後、音楽部と合同練習を行い、互いの練習の成果を讃えあいました。
コンサートはホールに180名余りのお客様をお迎えし、盛大に行うことができました。言葉や文化は違いますが、共に音楽を愛する仲間として、同じ目標に向かって努力することができ、国際交流の楽しさを確かめ合った、とても貴重な時間になりました。
3月11日(土曜日) サタデーサイエンス 浅島先生特別講演
浅島先生の研究への熱意や情熱があふれるご講演でした。
浅島先生のご専門は生物の根源に関わる分野であり、生物とは何かについて突き詰めて考えていくことが求められます。受精卵からさまざまな臓器が作られていく際に、何かの物質が関わっていくことは、もはや現代科学では常識です。浅島先生はその物質の存在を確認した際のエピソードについて熱く語っておられました。「物質はあるが、特定することは不可能で、その研究をするなら、一生をかけてやるくらいの覚悟がないと」と言われたエピソードはとても生徒にも印象的だったようです。
さらに、浅島先生のお話は最先端科学にも及びました。最近、先生が関心を寄せていらっしゃることについてお話頂きました。先制医療や最先端医薬にも言及しておられ、今後、科学と倫理の分野においてより深い研究や考察が必要であることを熱弁しておられました。
最後に、質疑応答にも応じてくださり、高校1年次生からさまざまな質問が寄せられました。「DNAはなぜ核酸の種類が4つしかないのか」など生物学の根幹に関わる質問も寄せられ、全ての質問に誠実にご対応くださいました。
第12回 卒業証書授与式
3月3日(金)、卒業証書授与式が厳かに挙行されました。
「この道より 我を生かす道なし この道を行く」 武者小路実篤
校長が12期生に送った言葉です。
自分を生かすことのできる道は自分で見つけるしかない。自分で見つけ、自分で決めた道だからこそ自らを生かすことができるとも言えます。その道は決して平坦ではなく、見通しの良い真っすぐな道であることも稀、分かれ道で迷うこともあるでしょう。それでも自らを信じて一歩一歩進んでいきましょう。
FIRST Lego League 2022-2023 全国大会
令和5年2月19日(日)FIRST Lego League 2022-2023 全国大会が東京大学本郷キャンパスで開催され、ロボット探究部の2チームが出場しました。今シーズンのテーマは「SUPER POWERED」エネルギーに関する革新的なアイデアについての研究の成果の発表及びロボットゲームを行いました。
チーム「Light Side Robotics」はチャンピオン賞第2位を受賞し、令和5年5月にモロッコで行われる世界大会への出場を決めました。
チーム「Light Side Robotics snake」も研究部門第1位となるイノベーションプロジェクト賞を受賞しました。
今後も世界大会に向け頑張っていきますので応援よろしくお願いします。
チーム「Light Side Robotics」 チャンピオン賞第2位
チーム「Light Side Robotics snake」 イノベーションプロジェクト賞
SLⅡ最終発表 優秀者が決定しました。
1月21日に実施したSLⅡ最終発表において、各コースで選考の結果、優秀者が決定しました。今年度の優秀者の発表タイトルは以下の通りです。
サタデーサイエンス特別編「脳波×AI」
1月31日(火)、東京農工大学特任助教の福森航輔氏をお招きして、サタデーサイエン
ス特別編「脳波×AI」を実施しました。「脳波とは何か」、「AIとはどのようなものか」を中心にお話しいただきました。
これまでは理科・数学の分野についての講演が多かった中で、サタデーサイエンスとしては初の試みであった情報分野の講義でした。研究の、私たちに見えている面だけでなく、私たちの目につきにくい大変でシビアな面についてもお話しいただきました。
高校生だけでなく附属中生も多く参加し、講演者の話にうなずいたり、驚いたり、笑ったりと、楽しく学んでいる様子が見られました。質問の時間を2度に分けて設けていただき、生徒は積極的に質問を投げかけており、主体的に講義に臨む姿が印象的でした。
生徒にとって、イメージしていたものとは少し異なった脳波とAIの世界。物事をよく理解することと、自分のやりたいことは何なのかを今一度考えさせられる講義となりました。今回の講義を通じて、さらに自分の興味・関心を深め、誠実に向き合っていってくれることを期待します。
SLⅡ最終発表
1月21日(土)に高校2年次サイエンスリテラシーⅡの最終発表を実施しました。当日は、横浜市立大学、東京学芸大学、横浜国立大学、慶応義塾大学、東京都市大学、理化学研究所、キリンビール、コスモプラネタリウム渋谷、日産自動車などから、研究発表に対する指導助言者として25名の方々に来校していただきました。
課題研究授業「サイエンスリテラシーⅡ(高校2年次必修科目)」は、理科・数学・情報・社会科学系など合計6分野24コースに分かれ、それぞれが設定したテーマについて1年間、個人研究に取り組みます。生徒たちは、9月の中間発表、10月の沖縄OIST(科学技術大学院大学)での英語ポスター発表の後、追加実験を行うなど、研究を継続し今日の最終発表に臨みました。どのテーマも個性的で魅力的なものばかりで、研究内容も中間発表の時から確実にレベルアップしていました。
今後は1年間の研究成果をレポートにまとめて提出する他、各コースから1名ずつ選出される優秀生徒が、本校主催の研究発表会「YSF-FIRST」をはじめ、県内外の発表会や学会で研究成果を発表します。
SSH重点枠「マレーシア研修」
1月4日(水)から、約3年ぶりの海外研修となる「マレーシア研修」を実施し、7日(土)に無事帰国しました。本研修は、今年度から文部科学省の指定を受けた「SSH重点枠」の取組で、海外の生徒との共同課題研究を目的としています。本校が目指すのは、単に自分の課題研究について英語で発表するのではなく、海外の生徒との定期的なオンラインミーティングと現地での協働的な活動を組み合わせた、定常的な国際共同課題研究です。
今回の研修には、校内での選考を経て、海外の学生との共同課題研究に取り組む高校生と附属中生の8チーム、計19名の生徒が参加しました。
1月5日「連携校KYSでの共同研究活動」
KYS(Kolej Yayasan Saad)は、コロナ禍前まで、毎年10月に高校2年次生全員が訪れ、英語で課題研究発表を行っていた連携校です。現地では、歓迎式典と学校紹介プレゼンテーションの後、これまでオンラインでしか話したことのなかった共同研究パートナーの生徒と初めて対面し、これまでの活動内容や今後の研究計画について確認し合いました。
午後は、これまでの共同課題研究の進捗状況や、今後の共同研究に向けてのテーマの提案など、全グループがステージで口頭発表と質疑応答を行いました。発表後のティータイムでは、食品に使われる着色料についての研究をしているチームが持ち寄ったお菓子を試食するなど、楽しい時間も過ごしました。
1月6日「プトラ大学での共同研究活動」
プトラ大学(Universiti Putra Malaysia)はマレーシア有数の国立大学で、コロナ禍前の2年次マレーシア研修では、本校の課題研究SLⅡで分野代表に選ばれた生徒が研究発表を行っていた大学です。同大学とは共同課題研究を進めた上で、その研究成果を同大学の入学に生かす推薦入試制度の導入を見据えた連携活動を行っています。
現地ではBiomath Technology Laboratoryを訪れ、今回の共同課題研究の連携主体となっているBiotechnology and Biomolecular Science学部のDr. Muhaiminから、大学施設や各学部の研究内容等について説明を受けました。その後、同学部の学生が本校の各グループに加わり、これまでの研究内容や、それぞれが関心を持っている研究テーマ、これからの研究計画等についてディスカッションを行い、その内容を発表スライドにまとめていきました。
午後は、バスで広大なキャンパスを視察した後、KYSでの活動と同様、これまでの共同課題研究の進捗状況や、今後の共同研究に向けてのテーマの提案など、全グループが口頭発表と質疑応答を行いました。また当日のディスカッションの様子を、Zoomを使ってリアルタイムで学校のスクリーンに映すことも試行し、研修の様子を多くの生徒と共有するための準備を整えました。
FLL Challenge2022-2023 東京大会
令和4年12月18日(日)FLL(First Lego League)Challenge2022-2023 東京大会が3年ぶりのオンサイトで開催されました。今シーズンのテーマは「SUPER POWERED」。エネルギーに関する革新的なアイデアについての研究の成果の発表及びロボットゲームを行いました。チーム「Light Side Robotics」は4部門中、コアバリュー賞・ロボットデザイン賞の2冠を達成し総合第2位でチーム「Light Side Robotics snake」と共に令和5年2月19日に東京大学で行われる全国大会への出場を決めました。
企業スポンサーのコンチネンタル・オートモーティブ様を始め、研究にご協力いただいた皆様ありがとうございました。
今後も全国大会に向け頑張っていきますので応援よろしくお願いします
チーム「Light Side Robotics」 全国大会出場(5年連続5回目)
総合第2位
コアバリュー賞
ロボットデザイン賞
ロボットゲーム2位
チーム「Light Side Robotics snake」 全国大会出場(5年連続5回目)
サタデーサイエンス マスフォーラム
12月17日(土)、本校が主催する数学研究発表会「マスフォーラム」を開催しました。
マスフォーラムは、数学に関する研究発表を通して、数学の興味・関心をさらに高め、次世代の数学研究者のネットワークを広げ、将来の数学研究に寄与することを目的とした数学研究発表会で、平成24年度から実施しています。また、1年次生を対象としたサタデーサイエンスを兼ねているため、午前中のプログラムには1年次生全員が参加しました。
今年度もオンラインでの研究発表を基本に開催し、昨年度と同様に全国の多くの学校から参加がありました。今回の参加校(聴講のみ、教員のみを含む)は
学校法人市川学園市川高等学校、大阪府立天王寺高等学校、鹿児島県立大島高等学校、千葉市立千葉高等学校、筑波大学附属駒場高等学校、東京都立小石川中等教育学校、東京工業大学附属科学技術高等学校、栃木県立栃木高等学校、名古屋国際中学校・高等学校、名古屋市立向陽高等学校、早稲田大学本庄高等学院、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校でした。
プログラムⅠ(Zoomによる研究発表)では、午前の部と午後の部で合わせて以下の10組の発表が行われました。
(1) 学校法人市川学園市川高等学校 2年生
「中線定理および角の二等分線定理のn等分の拡張」
(2) 東京都立小石川中等教育学校 5年生
「飛び地を考慮した4色問題の考察」
(3) 東京工業大学附属科学技術高等学校 3年生 1年生
「感染症の数理モデル(SIRモデル)に関する考察」
(4) 名古屋市立向陽高等学校 2年生
「グリコの最適戦略」
(5) 栃木県立栃木高等学校 2年生
「三山崩しとそのアレンジの必勝法」
(6) 筑波大学附属駒場高等学校 2年生
「冪乗和の最大公約数について」
(7) 大阪府立天王寺高等学校 2年生
「冪級数関数の性質とその収束」
(8) 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 2年生
「スゴロクの確率分布に現れる「峠」~母関数となかよく~」
(9) 名古屋市立向陽高等学校 2年生
「図形的観点から三次方程式を解く」
(10) 栃木県立栃木高等学校 2年生
「x^k + y^l =1が表す曲線の概形について」
どの発表も個性に富んだ素晴らしい発表でした。
プログラムⅡでは、今回東京大学准教授の島田 尚先生と、JSTさきがけ専任研究員で大阪大学特任助教の小串 典子先生からご講演をいただきました。島田先生からは「複雑な世界と向き合ってゆくみなさんへ:2021年度ノーベル物理学賞からのヒント」をテーマに、気候モデルとスピングラスの理論研究についての紹介と、これからを生きる生徒たちへのエールをいただきました。また、小串先生からは「Wikipedia “生態系” をデータから読み解こう」をテーマとして、Wikipediaに関わる研究を例に、数学と物理、データ解析の関わりについてのお話や、生徒たちのこれからに向けたアドバイスをいただきました。生徒たちは皆非常に関心をもって聴いており、質疑応答も活発に行われていました。
プログラムⅢでは、バーチャル空間oViceを用いたポスター発表を行いました。今年度も各学校から多くの生徒が参加し、約70点のポスター発表が行われました。どれも中学生、高校生らしい個性あふれる発表でした。
今回のマスフォーラムを通して、研究を発表した生徒も聴講していた生徒も、お互いに刺激を受けあう大変有意義な時間になっていました。このマスフォーラムをきっかけに、また今後の研究活動に意欲的に取り組んでほしいと思います。
サタデーサイエンス特別編「流体力学実習by日産自動車」
12月9日(金)、今年度も講師に日産自動車の方4名をお迎えし、サタデーサイエンス特別編「流体力学実習」講義&実習の授業を実施しました。流体の基礎知識を講義で学び、2人1チームで風による抵抗力が最も少ない自動車の模型を作成し、測定します。
例年人気のある講座で今年度も定員を上回る応募がありました。決められたルールの中で空気抵抗の少ないデザインを競う。多くのチームが、風があたる面積を減らすことを考える中、あるチームはあえて面積を増やして車に羽根をつけるというアイディアで勝負。その結果には、他チームだけでなく日産の方も驚いていました。自由な発想の中、仲間と話し合ってより良い模型の作成に目を輝かせていました。高校のカリキュラムでは学ばない「流体」の不思議に悩み、発見に感動する生徒の表情が印象的でした。
オープンスクールについて
11月26日(土)にオープンスクールを附属中学校と合同で開催しました。事前申込みによる人数制限をさせていただきましたが、多くの方のご来校がありました。
高校では午前中は在校生が受講している土曜講習の授業見学、午後は中学校3年生が参加できる体験講座や部活動見学を実施しました。そのほかにも個別相談やカフェテリアの利用、校舎見学などで本校の特色や日常を理解していただく機会となりました。
参加していただいた皆様、本当にありがとうございました。
11月16日(水)科学技術顧問会議が開催されました
本校では、先端科学技術における各分野の研究所や大学、企業の研究者等の方々に科学技術顧問にご就任していただき、サイエンスリテラシーやサタデーサイエンスなどでのご講演や研究指導・実験指導など、さまざまな形でご支援をいただいています。科学技術顧問会議とは、科学技術顧問の方々に年1回集まっていただき、学校について理解を深めていただくとともに、教育活動等についてご意見をいただく場です。今年度はスーパーアドバイザーの藤嶋昭先生、向井千秋先生をはじめ、24名の皆様にご参加いただき、活発な意見交換をすることができました。
会議終了後、科学技術顧問の皆様にSLⅡで活動する生徒の様子などもご覧いただきました。
藤原ナチュラルヒストリー振興財団 第12回高校生ポスター研究発表 優秀賞
11月13日(日)にオンラインで開催された「藤原ナチュラルヒストリー振興財団 第12回高校生ポスター研究発表」において、2年次2組の安藤嶺さんが優秀賞を受賞しました。
発表には全国から14校の参加があり、最優秀賞1校、優秀賞2校が表彰されました。
発表タイトル:「形態観察によるカマキリのカマの進化の考察」
第10回オレンジページ ジュニア料理選手権
全国16,721作品の中から、高校生の部で3年次生の志田花帆さんが
準グランプリを受賞しました。
作品名:「きゅんです! 栄養満点ビーツのキッシュタルト」
*作品の詳細はオレンジページのサイトをご覧ください。
サタデーサイエンス特別編「ブラウン大学廣井孝弘先生特別講義」
サタデーサイエンス特別編は、土曜日に1年次生全員を対象に実施する「サタデーサイエンス」に加えて、希望者を対象に平日の放課後に実施する特別講座です。
今回は米国ブラウン大学の上席研究科学者で、隕石や小惑星の鉱物分光学の第一人者である廣井孝弘先生を本校のホールにお招きして実施しました。廣井先生は東京大学大学院卒業後に渡米し、米国科学アカデミー研究員としてNASAジョンソン宇宙センターに3年間滞在し、小惑星と隕石に関する新たな研究をスタートさせました。また、「はやぶさ」「かぐや」「はやぶさ2」の共同研究者として日本の惑星探査ミッションに参加されています。その廣井先生から直接お話を聞ける機会とあって、高校・附属中合わせて約180名の生徒が参加しました。
当日は「はやぶさ・はやぶさ2と隕石からわかる太陽系生成の神秘」というテーマで講演をしていただきました。世界で初めてS型およびC型小惑星から試料を回収することに成功したはやぶさ・はやぶさ2の快挙とその研究成果を専門分野の観点からお話しいただいた他、月と地球の関係や、南極について等、生徒の知的好奇心を次々と刺激するお話が続き、講演時間の80分があっという間に過ぎていきました。講演後の質疑応答でも、時間に収まりきれないほど多くの手が挙がり、解散後も、講義に感銘を受けたり、時間の関係で質問できなかったりした生徒たちが、廣井先生のサインを求めて長い列を作っていました。
秋の学校説明会
10月29日(土)、秋の学校説明会を、夏の学校説明会同様3部制でおこないました。
常任スーパーアドバイザーの浅島誠先生の挨拶から始まり、本校の特色あるカリキュラムや活動を精一杯説明させていただきました。熱心に聞いてくださった参加者の皆さん、ご清聴ありがとうございました。
2年次 沖縄研修旅行
10月18日(火)~21日(金)、2年次生は沖縄研修旅行に行ってきました。
以前は「マレーシア海外研修」として、2年次生全員がマレーシアに行き、現地校で英語での研究発表を行っていました。コロナ禍で海外での実施が困難になりましたが、国内の大学にご協力をいただき、沖縄で有意義な研修を行うことができました。
1日目は、飛行機で那覇に移動し、さっそく、昼食に沖縄料理をいただきました。
その後、沖縄平和祈念資料館を訪れました。沖縄戦の悲惨さを伝える展示には、思わず目を背けたくなるような資料もありましたが、生徒たちは真剣に向き合い平和について学びを深めることができました。
次に、沖縄ワールドで、鍾乳洞を歩き、機織り体験やヘビのショーなどを通して、沖縄の自然と文化を体感し、また、識名園では、あいにくの雨でしたが、琉球王朝の建築や庭園を知ることができました。
2日目は、アメリカンビレッジでの観光と研究発表を実施しました。
アメリカンビレッジは、米軍基地の跡地を利用した観光地で、本当にアメリカにいるような雰囲気が味わえる建物が立ち並んでおり、生徒たちは写真を撮りながら楽しんでいました。
もう半日のプログラムが、「研修旅行」たるゆえんの、沖縄科学技術大学院大学(OIST)での研究発表です。OISTは、教員と学生の半数以上を海外から採用している大学院大学で、授業と研究はすべて英語で行われています。この素晴らしい環境で、OISTと琉球大学のご協力のもと、外国人大学院生と、英語で研究している日本人大学院生に来ていただき、生徒たちは、サイエンスリテラシーでの個人研究の成果を英語でポスター発表しました。大学院生の方々から、英語でハイレベルな質問が投げかけられましたが、生徒たちは緊張しながらも一生懸命に答えていました。上手くいった生徒も、悔しさの残る生徒も、得がたい体験ができたと思います。
また、本校の卒業生が現在OISTに在籍しており、研究歴をスピーチしてくれました。先輩のお話から、生徒たちは将来の進路についても大きな刺激を受けたようでした。
3日目は、各自選んだコースに分かれて活動しました。
マリン体験では、晴天に恵まれ、沖縄の美しいビーチで、ビーチフラッグやシュノーケリング、ドラゴンボートを満喫しました。
同じ海の活動でも、本校らしく自然観察に重点を置いたのが、イノー体験です。イノーとは沖縄の方言で、サンゴ礁に囲まれた浅い海、礁池(しょうち)のことを言うそうです。現地では、琉球大学の大学院生の指導のもと、ヒトデやナマコなどの様子を観察しました。生きたナマコに直接手で触れたり、沖縄の海洋生態系の最先端の研究についても伺ったり、貴重な体験をすることができました。
カヤック体験では、2人乗りカヤックに乗って、慶佐次川(げさしがわ)を全員元気よく進み、周囲に生い茂るマングローブの風景も楽しむことができました。
文化体験では、シーサー作り、琉球ガラス絵付け、紅型(びんがた。琉球染物)体験、三線体験に分かれ、それぞれ約2時間の体験時間があっという間に過ぎるほど、集中して作品作りや楽器の練習に取り組みました。
午後は、年次全体が美ら海水族館に集まり、迫力満点の展示を見学しました。
夜には、任意参加のレクレーションも行われ、アクティブな一日を終えました。
最終日は、国際通りで最後の観光を楽しみ、飛行機で羽田空港に帰着し、解散しました。
マレーシア海外研修の代替として、試行錯誤しながら進めた行事ではありましたが、生徒たちの頑張りもあり、単なる修学旅行ではない「研修」をしっかり行いつつ、現地の自然や文化も楽しんで体験することができたのではないかと思います。
ご協力いただいた現地の皆様並びに保護者等の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。
サイエンス・イマージョンⅠ
10/19~10/21の3日間、高校1年次は毎年恒例の「サイエンス・イマージョンⅠ」に取り組みました。外国人留学生を講師としてお招きして、理科の授業を英語で行う取り組みです。
事前に授業内容に関連する単語や現象について英文で読み書きする課題に取り組み、ある程度の学習は進んでいたものの、1日目は講師の先生方の質問を理解するので精一杯で、一生懸命に聞いて理解しようとしていた姿が印象的でした。しかし、2日目になると少しずつ英語にも慣れてきて、講師の先生方のジョークにも反応できるようになってきました。3日目には1・2日目に学習したことや、そこから発展して自分たちが考えたことをチームでスライドを作成し「オールイングリッシュ」でプレゼンテーションすることができました。
3日間、サンモール・インターナショナルスクールの生徒7名も合流し、一緒にこの行事に取り組みました。一緒に課題に取り組むことで、サンモール生との交流も一層深まりました。
YCU理科自由研究動画大賞2022
YCU理科自由研究動画大賞2022の授与式が横浜市立大学鶴見キャンパスで2022年10月22日に行われました。高校生は出品しませんでしたが、附属中学生が参加し、3件が入賞しました。
授与式後の座談会の様子が理化学研究所・横浜市立大学一般公開の一部としてYouTubeで配信されました。審査員の先生方にいただいたアドバイスを今後の研究に活かし、さらに研究を進めていってほしいと思います。
【最優秀作品賞】
「ガマの種子はパラシュートをどう開く?」
杉駿太、江口隼平、町田日向、仲住祐紀
【優秀作品賞】
「モデルロケットの滞空時間と定点着地のバランスをとる」
中尾晴南、岡本理那、岸田悠希、酒井風花
【優秀作品賞】
「生活感情を利用して判断力を向上させる~ヨガの姿勢と呼吸に着目する~」
和田華音、八尾こころ、安田悠花、川口さくら
第41回モデルロケット全国大会にて「ロッキード マーティン賞」受賞
10月15日(土)、JAXA筑波宇宙センターで開催された「第41回モデルロケット全国大会」において、附属中3年生の酒井 風花さん、北山 夏光さん、冨田 蓮さん、附属中2年生の鍋田 真穗さんが出場し、「ロッキード マーティン賞」を受賞しました。中高生の女子で構成された最も成績優秀なチームに授与される賞です。
モデルロケットへの挑戦を始めたチーム「sky flowers」の当初の目標が、今回受賞した賞でした。これまで3度の全国大会に出場し、延べ6名の高校生と、21名の附属中学生がつくばの空を目指してきました。
受賞後、日本モデルロケット協会山田会長と 打ち上げのセッティング
打ち上げ風景