校長所懐 令和6年3月

コロナ禍とはうまくいったもので、頃中、転中、コロナ化、コロナ下、コロナ渦…パソコンの文字変換は難しい。めざす「コロナ禍」にはなかなかたどり着かない。これだけメディア等でも使われている言葉なのに。やはり新しい時代の言葉なのかもしれない。

3月は、年度末という大きな節目の時期に当たる。4月に始まった令和5年度のまとめの時期となる。学校生活のまとめは学校から連絡票という形となって各家庭に伝えられる。学習の成果としては、各教科3観点をA°からCまでの5段階で観点別に評価し、さらにそこから1~5の5段階評定を出す。係や委員会活動、行事での具体的な様子などは面談等で伝え、連絡票には記載しない。紆余曲折を経て、今の時代に合わせた形へと学校も変化してきている。その変化にコロナ禍が影響していることは間違いない。突然の一斉休校に始まり、分散登校、様々な制限、社会全体が耐え忍びつつ生活してきた。こんな生活を5年前に想像した人はいたのだろうか。もしいたなら、5年後にどんな「禍」がやってきて、どんな生活が待っているのか早く教えてほしい。25日の修了式では、今年度のテーマである「真剣」と「自分で判断する」こととそれに伴う「責任」についての話をし、4月8日までの2週間で一人一人がじっくりと考えてきてほしいと伝えた。「あなたは、大綱中学校の生徒の一人として何をしますか。そこにあなたのためだけではなく、仲間のため、クラスのため、学年のため、学校のために何をするかも考えに入れてほしい。」と。

陽光は春の柔らかさをまとうようになった。4月8日の始業式・入学式には新しいメンバーで新しい大綱中学校76期が始まる。もうコロナ禍ではない、コロナ過である。

 

後藤 秀吉   令和6年3月27

 

校長所懐 令和6年2月

閏年とはうまくいったもので、漢字を見ると「門」の中に「王」が入っている。つまり王様が門から出ない特別な時を表す漢字である。今年は4年に一度、2月29日がある特別な年。閏年はオリンピックの年と一致してもいるので、これもまた特別である。フランスの首都パリで開催される。今夏は応援で寝不足の日々が続くことだろう。

2月は日数の短さ以上にスピード感のある月に感じる。祝日も2日あり、冬試験もあり、受験もあり、年度末の3月に向かって加速していくようである。1日多い閏年だが、その実感はあまりない。やはり速い。2月は「逃げる」月と言われるとおりである。そんな2月だが、今日28日は最終水曜日なので、「ピンクシャツデー」である。ピンクシャツデーとは、ピンクシャツを着たりピンク色のものを身につけたりすることで「いじめ反対」の意思表示をする日のこと。2007年にカナダのハイスクールで起こった生徒によるいじめに対する抗議行動が始まりだ。たった一夜のうちに多くの賛同を得て、翌朝ピンクのシャツや小物を身に着けた数百人の生徒たちが登校してきた。この話が世界中に拡散され、今や日本含め180の国や地域に広がった一大キャンペーンとなっている。ぜひあなたもアクションを起こしてみてはいかがだろうか。私はいつもと違うネームホルダーにしてみました。

今日は公立高校の発表の日。多くの人が初めて体験する人生の岐路の日。報告に来る生徒の姿を見ていると、いろんな卒業生とのことが思い出されてうるうるしてしまう。

後藤 秀吉   令和6年2月28

 

校長所懐 令和6年1月

初夢とはうまくいったもので、年の初めに見る夢だから初夢。ところが、この初夢は1231日に寝て11日にみる夢なのか、1月1日に寝て2日にみる夢なのか、どちらが正しいのかいつも疑問に感じている。しかも枕の下に宝船の絵を敷いて寝るといい夢が見られるとか、その絵に『長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め 波乗り船の 音の良きかな』という和歌を書いておくといいとか、夢の中に富士山や鷹さらには野菜のナスが出てくると縁起がいいとか言われている。なぜなのだろう。

令和6年は元日から心の揺さぶられるできごとが続いた。始業式では、全校生徒職員で黙祷を捧げた。今なお、苦しく悲しい思いで生活している方々がいるという報道を見聞きするたびに、胸がぎゅっと締め付けられる。生徒たちには「一人で抱え込まずに周りの大人に思いを伝えてください」という話と「自分から一歩を踏み出すことが肝心です」という話をした。早速担任に相談して、つらく悲しい気持ちを話してくれた人がいた。また、福祉委員会はユニセフ募金にプラスして、能登半島地震への募金活動も始めた。「自分で考えたことを自分から踏み出した」大綱中学校の生徒の姿に、今回もうれしく思い、素晴らしい人たちだと感動した。

さて、初夢だが、あなたはどんな夢を見ただろうか。末広がりの富士山、空高く飛ぶ鷹、おいしい?ナスは出てきただろうか。あなたの夢が無事い志で成すことがかないますように。

 

後藤 秀吉   令和6年1月30

 

校長所懐 師走

年の瀬とはうまくいったもので、ここ数日間はなんだか慌ただしい日々です。瀬とはそもそも川の浅いところを指す言葉で、深いところを指す淵の対義語であり、さらには浅くて流れが速い』ところでもあるため、年の瀬といえば1年の締めくくりであり、新年を迎えるための準備もあり、世の中全体が何かにせかされるかのように忙しく回っている様子なのでしょう。

学校も12月になって、個人面談があり、3年生の進路相談があり、学年集会があり、大掃除(美化作業)があり…終業式を迎えました。まさに年の瀬の慌ただしい日々です。終業式では、クリスマスについての話から、8月の始業式で話した「真剣さと余裕」についての話をしました。2学期も大綱中学校の生徒たちの真剣な様子は随所で見ることができ、心が温かくなることでいっぱいでした。しかし一方で、生徒たち同士のトラブルも見られました。何事もなく平穏無事な日々が続くことがなによりですが、これから社会に出ていく生徒たちなので、いくつもの課題と向き合い、悩んで相談して解決していくという経験をすることも必要なことだと思っています。その時には、真剣さに加えて、緩やかさやしなやかさといった余裕や避難経路・逃げ道のようなものが見つけられるようになってほしいと思って話をしました。

2023年、令和5年は残すところあと5日です。急に寒さがが厳しくなったように感じます。これって年の瀬、それとも年のせい? 

後藤 秀吉   令和5年1227

 

校長所懐 霜月

霜月とはうまくいったもので、古き日本では「霜が降りるころ」といった意味合いがあったのでしょう。ところが、令和の横浜では、最高気温が27℃を超える日もあり、どうも霜月にはそぐわない日々が続いています。暖かいのはありがたいですが、夏がずっと続いて一気に冬に変わるというのにはいささか抵抗を感じます。今年は秋はある(あった)のでしょうか。

さて、暖かくて秋を満喫できない11月でしたが、学校行事は気温や季節に関係なく進みました。2日は児童生徒交流日で、学区内4小学校の6年生が授業見学と生徒会役員による学校生活の説明やクイズを通して楽しんでいました。8日の朝会では、新生徒会役員の認証式も行いました。午後には横浜市総合体育大会閉会式があり、サッカー部の市大会優勝(3連覇)の表彰や体育活動優秀生徒2名のメダル授与などが行われました。9日と15日は、2年生家庭科で港北区地域子育て支援拠点どろっぷへの訪問がありました。訪問の様子は、タウンニュースや神奈川新聞にも掲載されました。15日からは3年生の秋試験が始まり、16日からは1、2年生も始まりました。20日からの読書週間に合わせて、朝の大綱タイムで図書委員や1年生のビブリオバトルチャンピオンによるおすすめ本の紹介が始まりました。24日からは講師を招いての人権集会が始まりました。午後には第2回学校運営協議会が開催されました。

振り返ってみれば11月も盛りだくさんの充実した暑い熱い日々でした。霜は降りませんでしたが、今日1129日は霜降り肉(いいにく)でも食べてみようかと思います。

 後藤 秀吉   令和5年1129

 

 

校長所懐 神無月

合唱とはうまくいったもので、「合わせて唱える」つまり「みんなで心を一つにして歌う」ということでしょう。もちろん音だけ合わせて唱えて思いは届きません。しかし音が合わせられていないと聞いていてひどく不快に感じてしまいます。音を合わせるのは基本の「き」。そのうえで、歌い方をどう調整するか、どんな練習をするか、どれだけ歌いこむか、何を目標とするのかといった基本の「ほ」があります。そして、聞く人に何を伝えたいのか、そのためにはこの合唱でいいのか、強弱は、テンポは、長短は、ブレスは・・・といった細々な基本の「ん」が出てきます。このような経験は、学校だからこそ味わえる、中学生だからこそ体感できる貴重な財産です。はじめからうまくいくはずはありません。だからおもしろいのです。だからアオハルなんです。

さて、1013日は合唱コンクールでした。横浜みなとみらいホールという極上の会場は、まさに音のシャワーに包まれ、いつも以上に素敵な合唱を生み出してくれました。応援に来られた保護者の皆様も同じように感動されたことと思います。生徒たちは、極上のホールにふさわしい発表とそして鑑賞マナーでした。私の気づかないところで大小さまざまなハプニングはあったのかもしれません。しかし、それも自分がした努力の結果の一つとして受け止め、これからの中学校生活に反映させていけばよいことです。そうやって人は成長していきます。人生は成長の積み重ねです。

季節は一気に移り変わり、夏から冬になったようにさえ感じます。明日で10月が終わります。出雲の国へ出かけた神様がやっと戻ってきます。さあ、何をお願いしますか。みんなで心を一つにして…合掌。

 

後藤 秀吉   令和5年1030

 

校長所懐 長月

オープンスクールとはうまくいったもので、OPENは公開するという意味なので、公開する学校、自由に来て自由に見てくださいという意味を込めた言葉です。3年間のコロナ禍での閉じた生活(CLOUSE)から抜け出ようという時期に、ようやくなったともいえます。このタイミングでのオープンスクールは、まさにドンピシャともいえます。では、今回のオープンスクールでいったい何を見てもらうのでしょう。

10月7日(土)8:30~13:30が授業等の公開時間です。見たいクラスの授業をたっぷりと参観していただきたいと思います。また、休み時間中の様子なども見てほしいと思います。4時間目は各クラスで学活です。1週間後の合唱コンクールに向けての練習風景が見られるかもしれません。もしかしたらドラマ以上のドラマチックな展開が繰り広げられる瞬間に立ち会えるかもしれません。さらに13:45からは部活動の見学ができます。関東大会や全国大会に出場した部、全国大会で4種競技優勝者のいる部、どの部活動もそれぞれの目標をもって日々活動してます。そんな生徒たちの一所懸命な姿をぜひ体感してほしいと思います。

オープンには、開ける、開く、始めるといった意味も込められているそうです。ただ開くだけでなく、新たな一歩を踏み出す、歩み始めるという意味でのオープンスクールにしたいと思っています。

 

後藤 秀吉   令和5年9月29

 

校長所懐 葉月

処暑とはうまくいったもので、猛暑が続く日々だが、明け方から早朝の空気に真夏とは違うさわやかさや涼しさを感じさせられる。処暑とは、暑さが処()る=落ち着くといった意味をもつ言葉である。

さて、8月28日に2学期の始業式を行い、学校生活が始まった。始業式の前に、夏休みの部活動や諸活動の成果を表彰した。大綱中学校の生徒の努力の成果を皆で共有した。表彰状やトロフィ・カップ、メダルなどを受け取る人たちの雄姿を見て、胸が熱くなった。たとえ表彰には至らなくとも、真剣に取り組んできたという事実はかけがえのない宝物である。

つづく始業式では次のような話をした。

 まだ暑い日が続きますが、今日から二学期か始まりました。 さて、7月の終業式に話したことは覚えていますか。『真剣』に取り組むという話をしました。3年生は真剣に自分と向き合う夏休みになりましたか。2年生は中学生としての夏を満喫した夏休みになりましたか。1年生、初めての中学生の夏休みはどうでしたか。これまでとの違いはありましたか。みなさんは夏休みにどんなことに真剣に取り組みましたか。あるいは、あるいはしっかりと充電できましたか。この夏はスポーツがたくさん感動を届けてくれました。女子サッカーのワールドカップ、男子バレーのネイションズリーグ、男子バスケットボールでのワールドカップ初勝利、世界陸上の100m110mH3000m障害、そして女子やり投げ。とりわけ甲子園では、同じ港北区にある慶應義塾高校が優勝と『真剣』な姿がいっぱい見られた夏でした。それぞれの中継を見ていて感じたことがあります。皆、真剣なんですが、どこかプレーを楽しんでいるような姿が見られたことです。慶應義塾高校がまさにエンジョイベースボールと言っているように、真剣さの中に何か余裕や緩やかさを感じさせられました。このことから、私たちの学校生活を豊かなものにするためのヒントやポイントになることが見えてきました。二学期の学校生活でみなさんも真剣さと緩やかさの共存をめざしてみてはいかがでしょうか。あなたの最高のパフォーマンスが発揮できるそんな二学期にしていきましょう。

 残暑が厳しい日中は、まだ蝉の声が元気よく響いている。夕方、暑さが緩んでくると、今度はコオロギたちが軽やかな音色を奏で始める。虫たちはしっかりと季節の引き継ぎをしている。大綱中学校の生徒も引継ぎをしていかないと虫たちに嘲笑されますよ。

   後藤 秀吉  令和5年8月31

 

校長所懐 文月

モウショビとはうまくいったもので、35℃を超える猛暑の中、数分歩いただけで体中から汗が湧き出てくる。そもそもは夏日や真夏日という言葉で暑さを表現していたが、猛暑日という新たな言葉が気象庁のお墨付きをもらったのが2007年のことらしい。そして近年はさらなるレベルの猛暑に襲われている。次はどんな言葉で表現されるのだろうか。

今年も7月20日に学期終業式を終え、今は夏休み。終業式では、4月からの学校生活の中で「真剣に」取り組んだことというテーマで次のように話した。

 4月18日、3年生は修学旅行に行きました。どこで真剣になったでしょう。平和記念公園での集会と合唱する真剣な姿には心を打たれました。未来に、平和に、感動に、しっかりと「綱げる」ことができました。2年生の『全力!!カマクラクエスト』では、班の誰かに任せず、全員が全力で取り組むことができましたか。1年生の『横浜ウォークラリー』では、友情の薪をしっかりと拾い集めることができましたか。どの場面でも必ず真剣になって頑張ったことがあったはずです。今一度自分でふりかえってみてください。さて、明日からは夏休みが始まります。1年生は中学校生活初めての夏休みです。小学校の時と同じように夏休みを過ごす人はいますか。あるいは、全く違う夏休みになりますか。2年生は、中学校生活の夏休みを満喫できるチャンスになるかもしれません。部活動で真剣に頑張ろうとしている人は、いよいよ自分たちの代になります。また、習い事や趣味などに使える時間が多く取れるのも夏休みです。そこでももしかしたら世代交代があるのかもしれませんし、昨年より成長した自分を見つけるかもしれません。3年生は、多くの人が中学校生活「初めての夏休み」になることでしょう。部活のない夏休み。勉強の夏休み。自らの進路を強く意識した夏休み。大綱中学校の生徒のみなさん、あなたはこの夏休み、どんなことに真剣に取り組みますか。

終業式は猛暑対策もあり、体育館ではなく放送による式となった。ここ数日はまさに猛暑日の連続である。せめて心を鎮むために、墨をすって半紙に筆で字を書いてみた。毛書美。

 

後藤 秀吉   令和5年7月29

 

校長所懐 水無月

水無月とはうまくいったもので、梅雨の時期なのに、水が無い月と記すところにいささか好奇心がくすぐられる。

梅雨の間の晴れ間である五月晴れを狙ったかのように、6月1日に体育祭が実施できた。今年度から6月の午前中開催に変更した。そのため目的や種目も検討し、見直した。保護者の応援や来賓・敬老招待なども再開し、多くの方々に大綱中学校の生徒の生き生きと精一杯に躍動する姿、真剣な表情を見てもらうことができた。生徒への称賛の声をたくさんいただき、私は感動の体育祭に参加できたことに感謝の気持ちでいっぱいだった。天候に恵まれ、PTAの委員の皆様に支えがあってこその感動だったと実感させられた。

さらに、6月12日と13日は春試験だった。1年生は中学校生活初めての定期テスト、2年生は新たな学年で、3年生は進路を強く意識してということでそれぞれが良い緊張感をもって臨んだ2日間だった。テスト終了とともに、多くの部活動がいわゆる「最後の夏」に向けて再始動した。連日25℃を超える夏日が続き、日によっては30℃を超える真夏日にも。そんな中、体調管理、特に熱中症には細心の注意を払いつつ活動している姿を見ていると、心配な気持ちと応援する気持ちの入り混じった複雑な心持ちになる。

明日から7月。6月以上に厳しい暑さがやって来る。しっかりと睡眠、食事をとり、疲労を蓄積させないことが肝心である。梅雨が明けたら、ギラギラの太陽が猛威をふるいだす。その時は、つまり天にあった水がすべて無くなったことなのだと思う。水無月とはうまくいったものである。

                                            後藤 秀吉   令和5年6月30

 

校長所懐 皐月その2

皐月とはうまくいったもので、サツキが咲くころだからといった説もあるそうだ。サツキが咲くころと書いたが、サツキとはどんな花なのか、この辺りに咲いているのかと疑問になった。調べてみたら、ツツジと似た花で、1か月ほど遅く咲くやや小ぶりの花とあった。もしかしてと思って連休中にふらりと歩いてみたら、いろんなところで小ぶりのツツジ=サツキを発見できた。ツツジからサツキにバトンパスすることで季節が移り変わっていく。俳句ではツツジは春の季語でサツキは夏の季語となるそうだ。

初夏の訪れとともに、新型コロナウイルスの扱いが変更され、一気に新たな展開かと思いきや、子どもたちがマスク生活から抜け出すにはまだ時間が必要のようだ。急に暑くなり、今度は熱中症対策が最優先となった。命を守ることが何よりも優先されるということは言うまでもない。さて、大綱中学校の初夏は、コロナとは直接の関係はないが、大声や手拍子などが聞こえてくるようになった。教室からは、号令の下、手拍子やリズミカルな声援や団扇をたたく音がとどろく。グランドや体育館からは、「せえのっ。1、2、3…」という声ともに、びゅん、ばしっ、ああ、おお、などという複数の声がこだまする。今年度から体育祭が秋から初夏へと変更され、学級対抗種目で大繩が新たに加わったためである。2分間でどれだけ跳べるかを競う。試行錯誤の連続にそれぞれのドラマが生まれる。ここにきて梅雨が早足で迫ってきた。連日はっきりしない空模様が続く。5月なのだから当然なのかもしれない。『五月雨』とは梅雨のことをいうのだから。明後日6月1日の体育祭は、五月晴れを願う。

 

後藤 秀吉   令和5年5月30

 

 

 

校長所懐 皐月

 
脱○○とはうまくいったもので、長く続いた新型コロナウイルス感染症対策が大きな転換期を迎えようとしている今は、さしずめ脱コロナといったところだろうか。令和5年度が始まって1か月が経ち、学校生活も大きな転換期を迎えている。
4月は、18日から2泊3日で横浜市の先陣を切っての修学旅行だった。大綱中伝統の広島での平和集会には今回も感動させられた。平和への願いがきっと届いたはずである。集会の時にも感じたが、海外から観光に来た方々が実に多かった。原爆ドームや記念館、駅や商店もしかり。これは大阪でも同様だった。脱コロナ、脱マスク、脱沈黙といったいろんな脱○○な光景があちらこちらで見受けられた。
さて、学校はといえば、そんなに一気に変われるわけではない。これまでの3年間で心身にしみ込んだ感染症対策は違った意味での影響も及ぼしている。慣例で行ってきたことが精査されたという良さはある。しかし、削減、縮小、中止といった言葉が大手を振っていたという点からすれば、必ずしも精査とは言えないこともある。さらには、手洗いうがいに加えてマスク着用が当たり前のこととなり、半ば強制・義務化となっていた。おかげで大事に至らずに救われた人も多くいたはずである。一人ひとりがしっかりと判断して生活したからだろう。3月の修了式と4月の始業式で、このコロナ対策の3年間で、自分で判断する力がついたという話をした。判断は人それぞれであり、お互いに尊重されなくてはいけない。いよいよ5月8日を迎える。新たな判断の時=成長の時がやってくる。
さあ、あなたは5月8日をどんな脱○○の日にするのだろうか。

 

後藤 秀吉   令和5年5月2日