あなたの理想の地球はどちら?(令和7年10月号)
あなたの理想の地球はどちら?
校 長 田中 秋人
9月に入っても連日の夏のような暑さが続きました。朝や夜は少しずつ涼しくなってきましたが、「秋なのに夏みたい」と感じる日もまだまだ多いと感じます。今年の9月は、全国で猛暑日(35度以上)が250地点以上で記録され、9月としては過去最多となりました。昨年の同じ時期は約230地点だったので、昨年に比べて今年はさらに増えています。こんなに暑い9月は、昔では考えられませんでした。「猛暑日」という言葉がいつから使われているのか気になり調べてみました。この言葉は2007年から気象庁が使い始めた言葉でした。それまでは、30度をこえると「真夏日」と呼ばれていましたが、35度を超える日が増えてきたため、新しく「猛暑日」という言葉ができました。このままいくと「猛暑日」を超える言葉が新しく定義されるかもと考えてしまいます。自分自身が小学生だったころ、夏でも30度をこえる日は少なく、教室にはエアコンもありませんでした。校庭で汗をかきながら友達と追いかけっこをしたり、ボールで遊んだりしたのはよい思い出です。今では、暑さで外遊びも気をつけないといけない時代になりました。
さてこのような気温の変化は、皆さんもご存じだとは思いますが地球温暖化が原因だといわれています。地球温暖化は、気温が上がるだけでなく、大雨や台風が強くなったり、海や森の生き物たちにも大きな影響を与えたりします。近年増えてきた豪雨もこの影響なのかなと感じています。先日、環境委員会の子どもが描いた「あなたの理想の地球はどちら?」というポスターを見ました。そこには、2つの地球が描かれていました。ひとつは、茶色の砂漠化した地球。もうひとつは、緑がいっぱいで、美しい地球です。このポスターを見て、わたしは迷わず、美しい地球を選びました。多くは書かれていませんでしたがきっとポスターには、「地球を守るために、今できることをしよう」というメッセージが込められていると感じました。電気をむだに使わない、ごみをへらす、リサイクルをするなど、小さなことでも、みんなが協力すれば大きな力になります。少しずつ、ちょっとずつを積み重ねていきたいと思います。
本校では10月18日の土曜日に運動会を予定しています。秋の運動会といえば9月末が多かったと思います。開催時期が変わってきたのも温暖化が一因といえるかもしれません。外で元気に走ったり、応援したりする姿を見るのが、わたしもとても楽しみです。でも、暑さが続く中での運動会は、熱中症にも気をつけなければなりません。安全に配慮しながら練習を行っていきます。運動会は多くの子どもが楽しみにしていると思います。しかしその一方で不安を抱えている子もいるかもしれません。一人ひとりのがんばりを認めながら、少しずつ、ちょっとずつそれぞれの子どものがんばりを引き出していきたいと考えています。子どもたちが大人になったとき、環境を考え安心してくらせる未来になるように、また一人ひとりが前向きに過ごせるように支援していきます。ご家庭でもぜひ環境のことについて話してみてください。今月もよろしくお願いいたします。