笑顔と声かけ

 校 長  田中 秋人 

 爽やかな風が心地よい季節となりました。教室では子どもたちが友達と協力しながら楽しそうに学んでいる姿が増えてきました。休み時間には心地よい日差しのもと校庭で体を思い切り動かしていたり、学校図書館の静かな環境で本を読んだりと一人ひとりが自分の時間を過ごしている姿が見られました。新年度の新しい環境にもそれぞれの子どもが自分のペースで少しずつ慣れてる様子に少し安心しています。

 さて4月は、校長として着任式・始業式、入学式、朝会と様々な場面で子どもたちに話す機会があります。毎回どのような話をするのかを悩みながら、子どもたちに何を伝え、大切にしてほしいのかを考え話す内容を決めています。入学式では、子どもたちがよく歌っている「ドキドキドン一年生」の歌を使って話をしました。この歌には、♪~ だれでも さいしょは 一年生 ドキドキするけど ドンと行け ~♪という歌詞があります。この歌詞を使い、「今日の入学式を楽しみにしていた人、ドキドキで心配な人、いろいろな人がいると思います。校長先生も、担任の先生もどんな子たちが入学してくるのかなとドキドキが止まりませんでした。でもみんなの笑顔を見ていたらドキドキがワクワクになってきました。笑った顔で過ごしていれば、みんなワクワクになってきます。笑顔を大切にみんなで楽しく遊んだり、勉強したりして学校生活を楽しみましょう。」と話をしました。笑顔には人の心を温かくする力があります。不安なことも笑顔があれば乗り越えられると思います。一人ひとりの笑顔を大切にしていきたいと強く感じました。

翌日には2年生から6年生までが参加する朝会がありました。何を話そうかと考えましたが話す機会が続いていたので、なかなかよい内容が思い浮かびませんでした。そこで、朝会に向かう6年生にどんな話を聞きたいのか聞いてみました。話の内容に関しては特に答えがなかったのですが、6年生から最後に「がんばってください。」という声をかけられました。やっぱり誰かに期待され、声をかけてもらえると嬉しいという事を感じました。そこで、この事をもとにして、「みんなは誰かに支えられています。皆さんも支えられる側だけでなく支える側にもなってほしい。」と朝会で話をしました。笑顔と温かな声かけ、きっとこれだけでほっとする方もいると思います。学校全体で笑顔と温かな声かけを広めていきます。

木々の緑が鮮やかに映えるこの季節、学校内外の花壇には、地域の方々に植えていただいた花が色とりどりに咲いています。子どもたちは花を見て、その美しさに笑顔で目を輝かせている姿が見られました。支えていただいている方々に感謝の気持ちをもち、子どもたちを支えながら、一人ひとりの成長につながるように学校教育活動を進めていきます。今月も温かな日差しのようなご支援ご協力をお願いいたします。