SSH重点枠「マレーシア研修」

1月4日(水)から、約3年ぶりの海外研修となる「マレーシア研修」を実施し、7日(土)に無事帰国しました。本研修は、今年度から文部科学省の指定を受けた「SSH重点枠」の取組で、海外の生徒との共同課題研究を目的としています。本校が目指すのは、単に自分の課題研究について英語で発表するのではなく、海外の生徒との定期的なオンラインミーティングと現地での協働的な活動を組み合わせた、定常的な国際共同課題研究です。

今回の研修には、校内での選考を経て、海外の学生との共同課題研究に取り組む高校生と附属中生の8チーム、計19名の生徒が参加しました。

    

1月5日「連携校KYSでの共同研究活動」

KYSKolej Yayasan Saad)は、コロナ禍前まで、毎年10月に高校2年次生全員が訪れ、英語で課題研究発表を行っていた連携校です。現地では、歓迎式典と学校紹介プレゼンテーションの後、これまでオンラインでしか話したことのなかった共同研究パートナーの生徒と初めて対面し、これまでの活動内容や今後の研究計画について確認し合いました。

午後は、これまでの共同課題研究の進捗状況や、今後の共同研究に向けてのテーマの提案など、全グループがステージで口頭発表と質疑応答を行いました。発表後のティータイムでは、食品に使われる着色料についての研究をしているチームが持ち寄ったお菓子を試食するなど、楽しい時間も過ごしました。

   

   

1月6日「プトラ大学での共同研究活動」

プトラ大学(Universiti Putra Malaysia)はマレーシア有数の国立大学で、コロナ禍前の2年次マレーシア研修では、本校の課題研究SLⅡで分野代表に選ばれた生徒が研究発表を行っていた大学です。同大学とは共同課題研究を進めた上で、その研究成果を同大学の入学に生かす推薦入試制度の導入を見据えた連携活動を行っています。

現地ではBiomath Technology Laboratoryを訪れ、今回の共同課題研究の連携主体となっているBiotechnology and Biomolecular Science学部のDr. Muhaiminから、大学施設や各学部の研究内容等について説明を受けました。その後、同学部の学生が本校の各グループに加わり、これまでの研究内容や、それぞれが関心を持っている研究テーマ、これからの研究計画等についてディスカッションを行い、その内容を発表スライドにまとめていきました。

午後は、バスで広大なキャンパスを視察した後、KYSでの活動と同様、これまでの共同課題研究の進捗状況や、今後の共同研究に向けてのテーマの提案など、全グループが口頭発表と質疑応答を行いました。また当日のディスカッションの様子を、Zoomを使ってリアルタイムで学校のスクリーンに映すことも試行し、研修の様子を多くの生徒と共有するための準備を整えました。

   

   

 

マレーシア海外研修(2年次10月)

 

 2年次の10月に全員参加の海外研修を行います。研修先のマレーシアは多民族国家で、それぞれの民族が持つ宗教、生活習慣が融合した独特な文化を持っています。公用語はマレーシア語(マレー語)ですが、各民族間で会話をする際は、英語でコミュニケーションをします。現地では連携校との交流やクアラルンプール市内研修の他、コース別選択研修も行います。

 

クアラルンプール

   

 

 連携校Kolej Yayasan Saadでのポスター発表と交流

   

   

  

選択制コース別研修

   

   

 

1.2年次マレーシア海外研修の目的

 ① 異文化における体験や交流活動などを通して、国際コミュニケーション能力を養う。

 ② サイエンスリテラシー、グローバルスタディーズで学習した成果を活かし、外国において英語でプレゼンテーションを行うことで、高度な英語運用能力を身につける。

 ③ 地球温暖化など、世界規模の問題についてグローバルな視野で考えることができるセンスを培います。

 

2.平成30年度実施日程

 平成30年10月22日(月)~26日(金) 3泊5日(機中泊1)

 

3.対象生徒

 2年次生全員

 

4.主な行程

 23日(火)の活動は、現地校であるKYS(Kolej Yayasan Saad)との交流です。その中でも個人研究の英語での発表は、本校の教育活動の大きな柱の一つとなっています。2年次生は、4月からSLⅡ・GSⅡの授業で1人1つテーマを決め、研究を進めてきました。そして、研究成果を英語でポスターにまとめ、コミュニケーション英語ⅡやOCPDⅡの授業で英語でのプレゼンテーションの練習を重ねてきました。当日は、緊張感を持ちながらも、これまでの努力、そして、温かく受け入れてくれたKYS生により素晴らしいポスターセッションの時間になりました。ポスターセッションのあとは、各教室で様々なレクレーションをして、交流を深めました。どの教室からも笑い声が響いていました。午後は、文化交流としてKYS生による舞踊、本校有志生徒のよるダンス、演奏、書道パフォーマンス、ソーラン節などを披露しあい、例年以上に盛り上がりをみせました。

 

 また、両校の友好を記念して、昨年栗原校長がKYSに植樹した桑の木の剪定式も行いました。本校の新井校長代理、栗栖主幹教諭が代表として桑の木を剪定しました。桑の木は剪定することによって、剪定したところからさらに枝分かれをして大きく育っていくそうです。KYSとの友好関係も今後さらに広がっていくことと思います。

 

 24日(水)には、各自が選んだコースに分かれて活動しました。伝統工芸のバティック染め体験、特産品のピューター(すずの合金)制作体験、バツー洞窟、マレーシア森林研究所「FRIM」(ネイチャーウォーク)、マングローブリバークルーズなど、どのコースも日本では体験できないものばかりでした。また、SLⅡ・GSⅡの中間発表優秀者は、国立プトラ大学に行き、研究発表、キャンパスツアー、文化交流ワークショップなどを行いました。

 

 25日(木)には、現地の大学生とクアラルンプール市内を巡るB&S(Brothers&Sisters)プログラムを行いました。班ごとに計画した行程に沿って、大学生と英語でコミュニケーションをとりながら、クアラルンプールの魅力を体感することができました。

 

 この海外研修を通して、2年次生は、将来に生かすことができる素晴らしい体験をすることができました。全日程、天候に恵まれ、マレーシアの眩しい青空のもとで多くを学んだ2年次生は、海外研修を経験したサイエンス生としての矜持と感謝の思いを抱き、自分の将来を見据えて、次のステップへと進み出しています。

 

 

 

SSH アメリカトーマスジェファーソン高校サイエンス研修

  

トーマスジェファーソン高校

   

 

ハワード ヒューズ医学研究所 ジャネリア リサーチ キャンパス

   

  

NASA日本人研究者の方々との交流

   

  

名誉学芸員バーナード フィン博士の講義

   

  

NIH国立衛生研究所

   

 

1.研修の目的

 ① 海外の理数系教育重点校であるトーマスジェファーソン高校の生徒との学術的交流を通し、将来各国の人々と協力し、世界的な視野で問題解決を行う人材の育成を目的とする。

 ② NASAゴダード宇宙センター、ジャネリアリサーチキャンパス、スミソニアン博物館など、ワシントンD.C.周辺の施設を訪問し、見聞を広める。

 ③ 現地での英語発表と事前学習・事後学習を通じてサイエンスを基盤とした世界に通用するコミュニケーション能力の育成を図る。

 

2.平成30年度実施日程

 平成31年1月8日(火)~ 1月13日(日) 4泊6日(機中泊1)

 

3.参加生徒

 校内選抜により選ばれた3名

 

4.主な行程

 ※今年度はアメリカ政府機関の閉鎖の影響により、スミソニアン博物館、NASAゴダード宇宙センター

 

 

SSH アメリカ西海岸ベイエリア研修

 

大阪大学北米センター

   

 

facebook社、Apple社

   

  

スタンフォード大学

   

  

カリフォルニア大学バークレー校

   

 

1.研修の目的

 ① 日頃の課題研究、探究活動の成果を、米国西海岸の大学等で発表する。

 ② 先進的な大学や企業の研究に接することで、探究心を育み、生徒の創造性や自主性を養う。

 ③ 英語による課題研究発表を通じて、サイエンスを基盤とした世界に通用する英語力や国際コミュニケーション能力の伸長を目指す。

 

2.平成30年度実施日程

 平成31年1月21日(月)~1月26日(土) 4泊6日(機中泊1)

 

3.参加生徒

 校内選抜により選ばれた3名

 

4.主な行程