サイエンスリテラシーⅡ
サイエンス リテラシー
学ぶ楽しさを知る
科学への探究心がPISA型学力を高める
自ら学び続けるために、まず学ぶ楽しさを知ること。そのために、サイエンスリテラシーの授業では課題探究型の学習を行います。「ほんもの体験」から生まれる 「もっと知りたい」という知的好奇心。この知的好奇心が「知の探究」へつながるエネルギーとなり、高い学力を育てます。
*PISA=The Programme for International Student Assessment [学習到達度調査]の略で、OECD [経済協力開発機構]が2000年から3年ごとに行っている調査。
数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシー、問題解決能力の4領域について、持っている知識や技能を実生活のさまざまな場面で活用する力を調査。
サイエンスリテラシーⅡ(SLⅡ)
先端科学技術5分野+社会科学分野(グローバルスタディーズ)
生命科学、ナノテク材料科学・化学、物性科学、情報通信・数理、天文・地球科学の先端科学技術5分野は、未来へつながる研究分野です。研究の基礎を身につけ、科学者としての素養を育みます。高度な機器、大学や企業の指導支援を受けながら、最先端の研究を行っています。
地球規模の課題、社会問題解決のために役立てる社会科学分野(グローバルスタディーズ)にも科学的な観点から取り組んでいます。
8月末「中間発表会」
4月から取り組んでいるSL・GSⅡ課題研究についての中間発表会を実施します。当日は横浜市立大学をはじめ、普段より課題研究を指導してくださっている大学の先生や研究者の方をお招きし、今後のアドバイスをいただきます。生徒同士でも「相互評価シート」を用いて同じグループ内の生徒の評価を記入し、発表会終了後に互いの感想やコメントを共有します。
生徒たちはこの後、発表用のポスターを英語で作成し10月のマレーシア海外研修で訪問するKolej Yayasan Saad (KYS) セカンダリースクールで、全員が英語ポスター発表を行います。また研修期間中、この中間発表で選ばれた優秀生徒は、プトラ大学でも英語のポスター発表を行います。
1月中旬「最終発表会」
4 月から取り組んできたSL・GSⅡ課題研究についての最終発表会を実施します。当日は横浜市立大学をはじめ、普段より課題研究を指導してくださっている大学の先生や研究者の方をお招きし、科学的な視点から研究の評価をしていただきます。各分野から選出された優秀者は、SSHの関東、県レベルでの発表会、コンテストなどに出場します。
2月 「探究レポート」
4月からこれまで取り組んできた研究について、論文形式でレポートとしてまとめます。レポートは印刷し、図書室で閲覧できるようになっています。開校以来、これまでの探究レポートが知の財産として蓄積されています。
生命科学
生命科学分野には3つのコースがあります。微生物コースでは、微生物を見つけたり、培養したり、観察したり、微生物に関する研究を行っています。動物コースでは、行動を観察したり、育てたり、動物に関する研究を行っています。植物コースでは、植物の生理・形態についての研究や、植物と共生する菌根菌や根粒菌についての研究を行っています。
ナノテク材料科学・化学
ナノテク材料科学・化学分野は、材料化学・合成化学(有機・無機・物性)、分析化学(定性・定量・機器)、環境化学(環境分析・生態系調査)などを対象分野とします。以下の5つのコースに分かれて研究を行います。
①タンパク質単結晶の育成と物性の評価
②C60フラーレン・ナノウィスカーの育成と物性の評価
③単層カーボンナノチューブの生成と物性の評価
④モノづくりと分析の化学
⑤環境の化学
物性科学
物性科学分野は、力学、身近な物理、電磁気学の3コースに分かれています。
①力学:流体力学・構造力学
「飛行機や車の空力・建築物の耐震・音響工学」等
②身近な物理:スポーツと物理・人体と物理
「バスケットボール・骨伝導」等
③電磁気学:光学など
「ブルーライト・プロジェクションマッピング」等
情報通信・数理
インターネットや携帯電話の普及など、私たちを取り巻く情報技術は、近年、急速なスピードで発達してきました。「情報通信」では、人間と機械とのコミュニケーションについて考えます。数理分野では、様々な分野の事例における数学的考察を行います。日常の生活の中で疑問に思ったことなどを数学の単元・定理・定義等を使って研究を行います。
天文・地球科学
天文・地球科学分野は、天文、地震、地質、気象の4コースに分かれています。
①天文:太陽黒点・プロミネンス・スペクトルの観測、様々な天体の測光・分光観測
②地震:地震・津波・液状化などの研究、地震発生装置などを用いたモデル実験
③岩石:岩石の性質や構造の分析、生成の過程・風化の条件
④気象:気象観測、モデルを作成しての再現実験、膨大な気象観測データの解析
社会科学(グローバルスタディーズ)
地球規模の問題からローカルな問題まで幅広く取り組む分野です。SDGs(国連持続可能な開発目標)とのつながりも考えながら、主に社会科学、人文科学からのアプローチで研究を進めます。研究が単なる調べ学習で終わらないように、可能な限り現地でのフィールドワークや直接のインタビュー調査、解決策を実証するための実験など、科学的な手法を含めて探究に取り組みます。
グローバルスタディーズ分野には以下の4つのコースがあります。
① 持続可能な開発と経済成長
② 日本と世界とのつながり
③ 国内外の社会問題と解決
④ サイエンスの知識・知恵と連動したグローバルな問題の解決
