サイエンスリテラシーⅡ(SLⅡ)
「サイエンスリテラシーⅡ」では、全員が6分野24コースのいずれかに所属し、個人で設定したテーマについて、1年間研究を行います。マレーシア研修では、研究の成果を全員が英語で発表します。
サイエンスリテラシーⅡ 年間計画
令和4年度活動報告
SLⅡ最終発表 優秀者が決定しました。
1月21日に実施したSLⅡ最終発表において、各コースで選考の結果、優秀者が決定しました。今年度の優秀者の発表タイトルは以下の通りです。
SLⅡ最終発表
1月21日(土)に高校2年次サイエンスリテラシーⅡの最終発表を実施しました。当日は、横浜市立大学、東京学芸大学、横浜国立大学、慶応義塾大学、東京都市大学、理化学研究所、キリンビール、コスモプラネタリウム渋谷、日産自動車などから、研究発表に対する指導助言者として25名の方々に来校していただきました。
課題研究授業「サイエンスリテラシーⅡ(高校2年次必修科目)」は、理科・数学・情報・社会科学系など合計6分野24コースに分かれ、それぞれが設定したテーマについて1年間、個人研究に取り組みます。生徒たちは、9月の中間発表、10月の沖縄OIST(科学技術大学院大学)での英語ポスター発表の後、追加実験を行うなど、研究を継続し今日の最終発表に臨みました。どのテーマも個性的で魅力的なものばかりで、研究内容も中間発表の時から確実にレベルアップしていました。
今後は1年間の研究成果をレポートにまとめて提出する他、各コースから1名ずつ選出される優秀生徒が、本校主催の研究発表会「YSF-FIRST」をはじめ、県内外の発表会や学会で研究成果を発表します。
SLⅡ中間発表会
1月に実施予定の2年次サイエンスリテラシーⅡの最終発表に向けて、9月3日(土)に中間発表会を実施しました。今年度は3年ぶりに外部講師にもお越しいただき、通常の形で中間発表を実施することができました。
研究分野は、理科・数学・情報・社会科学系など合計6分野24コースに分かれており、生徒は希望したコースの中で研究テーマを模索します。身近な疑問から発展したものや本校の豊富な実験機器を用いた専門的な研究まで、今年度も個性的で魅力的な研究テーマばかりでした。
研究は、上手くいかないことの方が多く、発表の中にはそれぞれの生徒の苦悩や努力の跡が見られました。それでも、すべて自分の力で一つ一つ乗り越えてきたからこそ、どの生徒も自信をもって質の高い発表を行っていました。
今後、外部講師の先生方にいただいた助言を生かして、さらに研究を進めていきます。また、10月には、沖縄研修でOIST(沖縄科学技術大学院大学)や琉球大学の大学院生や留学生の前で、英語発表を行う予定です。
年間の発表会
8月末「中間発表会」
4月から取り組んでいるSLⅡ課題研究についての中間発表会を実施します。当日は横浜市立大学をはじめ、普段より課題研究を指導してくださっている大学の先生や研究者の方をお招きし、今後のアドバイスをいただきます。生徒同士でも「相互評価シート」を用いて同じグループ内の生徒の評価を記入し、発表会終了後に互いの感想やコメントを共有します。
生徒たちはこの後、発表用のポスターを英語で作成し10月のマレーシア海外研修で訪問するKolej Yayasan Saad (KYS) セカンダリースクールで、全員が英語ポスター発表を行います。また研修期間中、この中間発表で選ばれた優秀生徒は、プトラ大学でも英語のポスター発表を行います。
1月中旬「最終発表会」
4月から取り組んできたSLⅡ課題研究についての最終発表会を実施します。当日は横浜市立大学をはじめ、普段より課題研究を指導してくださっている大学の先生や研究者の方をお招きし、科学的な視点から研究の評価をしていただきます。各分野から選出された優秀者は、SSHの関東、県レベルでの発表会、コンテストなどに出場します。
2月 「探究レポート」
4月からこれまで取り組んできた研究について、論文形式でレポートとしてまとめます。レポートは印刷し、図書室で閲覧できるようになっています。開校以来、これまでの探究レポートが知の財産として蓄積されています。
各分野について
生命科学
生命科学分野には3つのコースがあります。微生物コースでは、微生物を見つけたり、培養したり、観察したり、微生物に関する研究を行っています。動物コースでは、行動を観察したり、育てたり、動物に関する研究を行っています。植物コースでは、植物の生理・形態についての研究や、植物と共生する菌根菌や根粒菌についての研究を行っています。
ナノテク材料科学・化学
ナノテク材料科学・化学分野は、材料化学・合成化学(有機・無機・物性)、分析化学(定性・定量・機器)、環境化学(環境分析・生態系調査)などを対象分野とします。以下の5つのコースに分かれて研究を行います。
①タンパク質単結晶の育成と物性の評価
②C60フラーレン・ナノウィスカーの育成と物性の評価
③単層カーボンナノチューブの生成と物性の評価
④モノづくりと分析の化学
⑤環境の化学
物性科学
物性科学分野は、力学、身近な物理、電磁気学の3コースに分かれています。
①力学:流体力学・構造力学
「飛行機や車の空力・建築物の耐震・音響工学」等
②身近な物理:スポーツと物理・人体と物理
「バスケットボール・骨伝導」等
③電磁気学:光学など
「ブルーライト・プロジェクションマッピング」等
情報通信・数理
インターネットや携帯電話の普及など、私たちを取り巻く情報技術は、近年、急速なスピードで発達してきました。「情報通信」では、人間と機械とのコミュニケーションについて考えます。数理分野では、様々な分野の事例における数学的考察を行います。日常の生活の中で疑問に思ったことなどを数学の単元・定理・定義等を使って研究を行います。
天文・地球科学
天文・地球科学分野は、天文、地震、地質、気象の4コースに分かれています。
①天文:太陽黒点・プロミネンス・スペクトルの観測、様々な天体の測光・分光観測
②地震:地震・津波・液状化などの研究、地震発生装置などを用いたモデル実験
③岩石:岩石の性質や構造の分析、生成の過程・風化の条件
④気象:気象観測、モデルを作成しての再現実験、膨大な気象観測データの解析
社会科学(グローバルスタディーズ)
地球規模の問題からローカルな問題まで幅広く取り組む分野です。SDGs(国連持続可能な開発目標)とのつながりも考えながら、主に社会科学、人文科学からのアプローチで研究を進めます。研究が単なる調べ学習で終わらないように、可能な限り現地でのフィールドワークや直接のインタビュー調査、解決策を実証するための実験など、科学的な手法を含めて探究に取り組みます。
グローバルスタディーズ分野には以下の4つのコースがあります。
① 持続可能な開発と経済成長
② 日本と世界とのつながり
③ 国内外の社会問題と解決
④ サイエンスの知識・知恵と連動したグローバルな問題の解決