B部門では開校以来、「キャリアデザイン相談会」を実施しています。ここ4年間はコロナ禍にあり、実施方法も変更がありましたが、自分で作成したキャリアデザインシートを持って、相談員のところに行き、アドバイスを直接もらうというものです。

入学時にはこれからの目標立てから始め、実習の振り返りや課題についての相談、時にはグループでファシリテーターと一緒にお互いにアドバイスをし合いながら進めるという形式もあります。

 

先日、3年生で最後のキャリアデザイン相談会が体育館で実施されました。テーマは大きく2つ。卒業後の生活のこと、そして仕事のこと。事前に準備した質問、聞いてみたいことを一覧にしたワークシートを持って、相談員のところを自由に回ります。今回の相談員は、生徒たちの居住区の「基幹支援相談センター」「後見的支援室」「自立活動アシスタント」等、地域の相談機関の方でした。

最初に、キャリア指導部から「今日は、自分の顔と名前を覚えてもらって!」という説明がありましたが、スタート時は、誰もが緊張した面持ちでした。それがだんだんと相談にも慣れ、最終的には10人以上の方と相談した生徒もいました。

相談内容も多岐にわたり、「運転免許を取るにはどうしたらよいですか」「一人暮らしはいつごろから始めたらよいですか」「親孝行したいけど、どうしたらよいですか」「旅行の計画はどう立てればよいですか」「仕事で後輩ができたらどう接したらよいですか」「仕事で臨機応変に対応するにはどんな力が必要ですか」「将来、別の仕事に就きたいときはどうすればよいですか」など、卒業後に始まる生活を想像しながらの質問が多かったようです。

 

3年生は、この3年間、何度もキャリアデザイン相談会を繰り返し経験してきました。新型コロナの緊急事態宣言もあり、体育館で自由に自分で相談者のところに行くという経験は初めてだったそうですが、先生方の心配は杞憂に終わり、充実した時間を過ごしたように見えました。

 

3年間をかけて、自分を見つめる力、自分を語る力、相談する力を身に付けてきたのだなあ、とその成長が感じられる時間でした。

ぜひ、卒業後もこの体験を生かして、「相談する力」を発揮できるようになってほしいと願った一日でした。