第5号 若葉台実習 報告会(B部門1年生) 令和5年11月21日

本校では知的障害教育部門1年生が、先月、若葉台にある7つの会社、事業所、法人で5日間、現場実習をしてきました。朝、登校してから、それぞれの場所に行き、仕事をし、終わったら学校に戻ってきます。学校という場を離れて、「働く」という初めての体験でした。

 先日、この若葉台実習の報告会をお世話になった会社等の方、保護者の方をご招待して実施しました。報告会では、それぞれの実習先の説明を代表者が行った後に、一人一人が感想を発表しました。使用したプレゼンのスライドには、全員が、自分の言葉でキャッチ・コピーをつけていました。自分の5日間を一言でまとめたものですが、一部紹介します。

 「将来への第一歩」「体力と集中力」「大変さを知った五日間」「周りを見ればお客様、挨拶大事」

「報・連・相とメモに書く大切さ」「改めて知る事ができた、実習。」

「助けてほしいときに相談すること・落ち着いて行動することの大切さ」

これらの言葉をなぜ、そう思ったのか自分の 5 日間の体験を交えて堂々と語り、感想を述べ、さらに次への目標を発表していました。当日参加してくださった実習先の方からは、こんなお言葉をいただきました。

「3 月までは中学生だったのに、まず、やり遂げたことに自信をもってください」

「何気ない会話のひとことから、たくさん吸収してくれてありがとう」

「実習で知ったことを忘れないで、家でのお手伝いや校内実習にもつなげてください」

当日の生徒の言葉で印象に残っているものがあります。

「自分がやっていることが 誰のため何のためにやっているか考えることが大切だと思った」

働くことの本質に迫った言葉だったような気がします。

私にとっても、いろいろな意味で感動と気付きがあった豊かな時間となりました。実習を受けいれてくださった皆様に改めて感謝申し上げます。

 

ご協力いただいた皆様

〇株式会社ユニホーオアフクラブ 様

〇NPO 法人若葉台様

〇株式会社イトーヨーカー堂様

〇一般社団法人横浜市若葉台地区センター様

〇株式会社フレックスやっちゃば若葉台店様

〇伊藤忠ユニダス株式会社よつ葉クリーニング様

〇一般財団法人若葉台まちづくりセンター様

 

実習報告①実習報告②実習報告③

 

第4号

 文化の秋・・・図書寄贈  

わらべや日洋ホールディングス㈱ 様から、この度、本校学校図書館用の本(約10万円分)が寄贈されました。わらべや日洋ホールディング(株)様は、以前から障害者雇用にも力をいれ、本校のB部門でも実習をさせていただくなどしておりました。そして、以前、テレビで「特別支援学校の学校図書館の蔵書数」の報道を受け、横浜市内の特別支援学校13校に図書の寄贈をお申し出くださいました。本校では、絵本から文学書までをいただくことになりました。

先日、11月2日には、わらべや日洋ホールディング様から担当の方がお見えになり、A部門集会で寄贈式をしてくださいました。それぞれの学部で本を借りた冊数№1の本好きの3名が代表に選ばれ、当日、本を受け取りました。

私も実は本が大好きです。だから、新しい本を手にとるとわくわくしてしまいます。みなさんとも、わくわく感を共有できるとよいですね。

 芸術の秋・・・4年ぶりの「若葉台文化祭」

本校は、「地域とともに歩む学校」として開校しました。開校以来、B部門の地域での実習をはじめとして、いろいろな催事のたびに、児童生徒をご招待いただいていました。

残念なことにコロナ禍で、その行事が少し途絶えていましたが、今年度、4年ぶりに「若葉台文化祭」が開催されました。若葉台連合自治会の皆様が協力して実行委員会を立ち上げ、地域の方々が参加する文化祭、コロナ禍での中止を挟みましたが、今年度は第39回目でした。主会場は本校のビルメンテナンスグループが清掃をさせていただいている「若葉台スポーツ・文化クラブ」(旧若葉台西中学校)です。

今年度の目玉は何と言ってもステージ部門の復活。B部門1・2年生が合唱を披露しました。10月は各学年とも実習が入り、なかなか練習時間は取れませんでしたが、当日は、高校生らしい会場に響き渡る歌声に、旭区長様からもお褒めの言葉をいただきました。

曲は『ツバメ』。運動会の全校ダンスで使われた曲です。

歌詞に思いを込めて、多くの感動を会場に運んできてくれました。

「僕らは色とりどりの命と この場所で共に生きている それぞれ人も草木も花も鳥も 肩寄せ合いながら」

まさに、私たちの学校のことを歌っているような感じがしました。 

また、展示部門は同会場で11日までの開催です。本校の児童生徒の作品が展示してあります。どうかお立ち寄りくださいませ。

文化祭① 文化祭②

 

 校長室だより 第4号.pdf [419KB pdfファイル] 

 

 

第3号 4つの修学旅行 無事終了

5月からスタートした本校の修学旅行が先週、無事全学部終了しました。

 この3年間、新型コロナ対策で、ある時は修学旅行は中止となり、やむなく目的地の変更もあり、通常と同じような修学旅行は実に4年ぶりとなりました。

それぞれの部門、学部ともに特色はありましたが、参加した児童生徒のみなさんの笑顔は共通でした。

簡単にレポートをお届けします。

 修学旅行1番バッターはB部門高等部2年生でした。目的地は北海道札幌、小樽。飛行機を使っての修学旅行は高校生ならではものです。離着陸では歓声(悲鳴にも聞こえた)があがったとか。雄大な自然や、美味しい名産品を堪能してきました。

 A部門のスタートは小学部。9月中旬だというのに、30度を超える暑さの中。八景島シーパラダイスでは日陰がみつからず少々バテ気味でしたが、初めての修学旅行。友達と仲よくなった時間でした。

 高等部3年生は、東京都まで足を伸ばして、スカイツリーに。展望台でちょっとドキドキしながらも下を覗き込んだり、美味しい食事に笑顔を見せたり、夜はみなとみらいの夜景を堪能したり、最後の思い出をいっぱい作ってきました。

 中学部3年生は、みなとみらいへ。実は、コロナで中止となって、初めての修学旅行でした。天候にも恵まれ、さわやかな秋の一日。ランドマーク展望台では耳が痛くなったようでしたが、その景色に驚きをかくせなかったようです。何よりも、床に映し出される開港当時横浜の姿をじっと見つめ、先生方と横浜の歴史を語っている様子は、さすが、中学生と感じさせるものでした。

 ようやくコロナ禍からの日常を取り戻せたように思えます。現在、インフルエンザ、コロナが大流行のようです。

 無事、修学旅行を終えたこと、保護者の皆様がお子様の体調を整えてくださったこと、感謝申し上げます。

校長室だより 第3号 [1256KB pdfファイル] 
 

第2号 「ふるさと納税」いただきました

横浜市の「ふるさと納税」の項目として「教育活動の充実」というのがあります。これは、子どもたちの教育環境がより充実するようにという目的で、寄附先の学校をしていだき、それを学校が物品購入等の活用に充てるという仕組みです。先月、本校にこのふるさと納税(3万5千円)のご寄附がありました。使い道を相談して、「ジョイスティック」を購入させていただきました。

今年度は、校内のICT活用を進めていくという目標がありますが、その一つとして、A部門の中学部、高等部で「Eスポーツ」と称した「ゲーム」の体験授業を始めています。先日、NHKのニュースでも取り上げられていましたが、障害のある方もゲームをどんどん楽しむ世の中になってきています。ニュースでは、視覚障害のある方が、対戦型ゲームをやっている映像が流れていました。

今回、購入させていただいた「ジョイスティック」をゲーム機に接続することで、ボタンやスイッチの入力がやりやすくなるようです。(私もまだまだ研究です)

いろいろなことに挑戦して、楽しみの幅を広げてほしいです。

 

ご寄附いただき、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

ジョイスティック

 第1号 後期がスタートします

 さわやかな秋晴れとなった本日より、令和5年度後期がスタートしました。

 終業式、始業式ともに両部門の児童生徒、教職員が体育館に集い式が執り行われました。自分自身が学生時代もそうだったのですが、学校の○○式というものは、校長先生の話や生活指導の先生の話を聞くことが主なプログラムで、どちらかといえば早く終わってほしい時間でした。ところが、本校の始業式は、少し違っていて、主役は「児童生徒自身」です。

 まず、校歌がA部門高等部3年生に「1・2・3」という掛け声に合わせてB部門の先生によるピアノ伴奏、そして体育館に響き渡る歌声。歌声に合わせて、体を揺らしたり、手をたたいたり、笑い声をあげたりして参加する児童生徒も多く、2つの部門はあるけれど「一つの学校なんだ」ということを実感しました。久しぶりに全員が集える式典でした。児童生徒皆さんの表情は、とても堂々としていて、意気込みを感じました。なんて素敵なんだろうという思いで、校長の話は準備していた話ではなく、「今日は、みんながここに集まっているのをみて、感動しました。」そんなことを伝えました。  

 そして、A・B両部門、7名の代表の方が、自分らしい後期の目標を発表してくれました。 「あいさつを頑張ります」「みんなのためにめっちゃ、働きます」「初めての現場実習頑張ります」「あいさつ、コミュニケーションを頑張ります」こんな力強い言葉の後には、 会場からの温かい拍手。

 最初にA部門が教室に戻る時にも、B部門の生徒のみなさんが、さりげなく、通りやすいように自分たちが座っていた椅子をずらしたり、声をかけたり、手をふったりしていました。

 本校は、11年前に肢体不自由教育部門と知的障害教育部門、両部門で開校した、横浜市に唯一の学校です。世の中は、学校現場のインクルージョンについて、議論が始まっています。でも、本校らしいインクルージョンを後期も進めていきます。  

 後期には、A部門は中・高等部では修学旅行があります。そして、B部門は全学年で現場実習があります。始業式でみなさんに、「毎日を楽しんで、学校生活が送れるように」 「やってみたいことや目標を持って」とお話ししました。  

 私の後期の目標は、この「校長室だより」の発行です。 保護者の皆様に、学校生活の様子や児童生徒の言葉、新しい発見や感動をお伝えしたいと思っています。  

 不定期での発行となりますが、よろしくお願いします。

 校長室だより1号.pdf [4485KB pdfファイル]