令和5年度 どうぞよろしくお願いいたします

校長  松岡 秀彦 

 3月末に満開となった本校の桜は、もうすでに花びらを盛大に落としてしまい、間もなく葉桜の時期となります。季節は年々性急にスピードを速めているようですが、この春の季節はもっとゆっくりと流れてほしいと願ってしまいます。ふと視線を落とすとそこには色とりどりの花々の競演があります。淡いピンク色から鮮やかな赤や黄色へと、色彩のバトンはすでに次の走者へと渡ったようです。

 学校の新しい一年が始まるのとほぼ時を同じくして日米のプロ野球が開幕しました。先日のWBCの影響でしょうか、例年以上に選手たちの活躍の様子が報道されます。たくさんの観客で埋まったスタンドを見ていると、無観客や人数制限で試合が行われていたのがうそのようです。今シーズンからは声を出しての応援も可能になり、球場に歓声がこだましています。これまでのがまんの日々を吹き飛ばすかのように。

 さて、学校の令和5年度がスタートしました。過去三年間のスタートとは少し様子が違います。対コロナの政策が変わり、「期待」と「不安」が交錯しますが、少し「期待」の気持ちが勝っているようにも感じます。三年間のコロナ禍の生活で、生徒一人一人も、そして学校という集団もたくましくなりました。新たに始めること、再び始めることに自信をもって臨みたいと思います。「正しく恐れる」ことを忘れずに。

 3月8日に161名の巣立ちを見送った本校に、新たに173名の新しい仲間が加わります。今年度は520名でのスタートです。新しい一年を新しい仲間と始めるとき、そこにも 「期待」と「不安」がありますが、ともに支え合い切磋琢磨する中で、「充実感」や「安心 感」を感じる環境に変わっていってくれることを願っています。

 今年度も「主体的に学び続ける一中生」「他者と協力し合う一中生」「新たな価値を創造できる一中生」への成長をサポートし、生徒の健康・安全を最優先に、「だれもが安心して豊か に」生活できるよう職員一丸となって取り組んでまいります。令和5年度もどうぞよろしくお願いいたします。