平成27年9月4日(金)

 5月の学校だよりで触れましたが、夏休みに入る前、美しが丘西小学校の子どもたちが作成した折り鶴を保護者の方に贈っていただきました。折り鶴は映画の中で使われた後、広島の原爆の子の像、長崎、鹿児島の知覧、沖縄、ホワイトハウス、パールハーバーに送られます。映画の「Orizuru折鶴」は11月にアメリカで試写会が行われ、広島国際映画祭2015でも上映されるとのことです。

 10年ほど前に、私が修学旅行で引率した子どもたちは、広島で被爆者の方から話を聴き、次のような感想を残しています。「話を聞いて、戦争中は“学校に行く”というあたり前のことをうらやましく感じた。ということに驚きました。毎日工場に働きに出なければいけない。食べる物もほとんどない。そう聞かされたとき、学校に行くという当たり前のことが、本当はとても大切なことなんだと感じました。私は正直、祖母が広島に住んでいるので、戦争の話は耳にタコができるくらい聞かされていました。でも、涙を流しながら平和を訴え続ける被爆者の方の姿を見て、耳にタコができるなんてとんでもない。戦争の話にあきがくるなんて感じていた自分が恥ずかしくなりました。戦争という言葉を甘く受けとめていたんだと思いました。体験談を聞いて重い現実を知りました。大切な大切な平和。それに込められたたくさんの被爆者の方々の思い。心に深く刻まれた気がしました。平和の意志を継ぐこと。そのことはすごく難しいことだけれど、少しでも理解でき、平和があたり前でないことを知りました。日常生活の学校へ行くことから始まるさまざまな行動。その行動の一つひとつに平和があることをこれからの生活で感じてかみしめていきたいと思いました。」

 9月1日には、佐々木禎子さんが闘病中に折った「サダコの鶴」が1羽、ブラジルの被爆者団体に寄贈され、「平和のシンボル」としてサンパウロ州議会のホールに展示されるそうです。改めて平和の大切さをより多くの人々と共有していきたいものです。