つつじが丘小6年生の主張

~国際平和スピーチコンテストの取組より~

校長 岩澤 尚彦

 

 先日、ゲストティーチャーとして、久しぶりに授業をさせていただきました。6年生のスピーチコンテストへ向けての学習で、導入部分の授業を各クラスで行いました。

最近、様々なところで耳にする「SDGs」の視点で、調べたことや体験したこと自分の考えなどをまとめて原稿を書き、スピーチを行う学習活動です。横浜市内の各公立小・中学校で取り組まれています。校内、区、市とコンテストを重ね、横浜市で代表児童を2名選考し、よこはま子どもピースメッセンジャーとして国際連合本部との交流などの平和活動を行います。

持続可能な開発目標(SDGs)は17の目標を成功の土台としつつ、気候変動や経済的不平等の課題に統合的に取り組むものです。小学校6年生で、このことを学び、意識して行動していくことは、これからの持続可能な社会の形成者として必要不可欠なものとなります。

 

 6年生は、昨年の体験学習において、三浦海岸でビーチコーミングを体験しました。海洋環境の問題について学び、海岸清掃の活動を通して、よりよい環境にしていくことの重要性を学びました。この体験は、SDGsの一つの具体的な取組となり、今回のスピーチコンテストにおいても、学習体験がベースとなり、子どもたちの理解がスムーズなものになりました。

子どもたちは、SDGsについて調べて興味・関心の高いものについてさらに追及し、原稿を書き、スピーチの練習をしました。スピーチの仕方についても授業で学び、さらに家庭でのアドバイスをもらう子や、著名な人のスピーチ動画を見たりして学ぶ子もいました。コンテストということもあり、どの子も熱心に取り組む姿が見られました。

 

 

~校内スピーチコンテストを終えて~

・友達とよいところを見つけ合い、文をどんどんよりよくした。

・テーマについていろいろと議論したが、他の人の話し方や理由の付け加え方に説得力があり、よいと思った。

・たくさんの力が付いたと思う。将来、外交官になろうと思っているので、自分にとって結構、大切な学習。

・国際平和とは何なのか、初めて考える機会となった。

・聞き手の心を強く引き寄せる言い方や印象に残る言い方を学んだ。ここから他の学習につなげていくようにしたい。

・自分の伝えたいことが伝えきれなかったけど、全員の発表を聞くことができて次に活かせそうだなと思った。

・自分の考えや思いをみんなに伝えられるよい機会になった。世界には、たくさんの問題があり、解決するには一人ひとりが改善しようと努力する必要がある。

・スピーチの表現力の凄いスティーブ ジョブズさんの動画を見た。大切なところは声を大きくし、聞く方の気持ちになって一番相手に伝わる言葉、話し方で話していた。友達やジョブズさんのようなよいところを取り入れ、スピーチをしていきたい。

 

 子どもたちは、それぞれの思いで調べ、原稿を作成し、より人に伝わるように取り組みました。主に書くことや話すこと、注意深く友達のスピーチを聞くことなどの表現力や思考力を高められたと感じていたようでした。互いにスピーチを聞くことで、他者の考えを知り、深め、新たな考えをもつ子も多く見られました。また、SDGsについて知ることにより、世界が抱える諸問題やその解決に向けて、様々な取組についての知識を得て、意識を高めることができました。

持続可能な社会の担い手としての子どもたち。将来に向けての自分自身を成長させていく姿が、今回の取組で一人ひとりに見られました。新しい時代を担う子どもたちのこのような姿を大切にして、育んでいきたいと思います。