学校だより
【10月号巻頭言】
「5分」が拓(ひら)く?
学校教育のちょっと未来
校長 角皆 裕文
暑さもようやく落ち着き、子ども達は運動会の練習に熱が入ってきました。夏休み中は盆踊りやわくわくキャンプなどにおいて、地域の皆様や保護者の皆様が子ども達のために一生懸命活動される姿に大変感銘を受けました。引き続き職員一同、皆さんとともに鴨居の子ども達を育て、導くパートナーとして尽力して参ります。
とある学校の校長室にて-------
【A教諭】校長!どうして小学校の1コマは45分なんですか!色々調べたんですが、授業1コマを40分にすると色々なメリットが生まれそうなんです!
【校長】(またキミか・・)な、なんだ?唐突に。ちょっと待ちたまえよ。「1単位時間は45分」って学習指導要領に書いてあるだろう?
【A】校長、よく読んでくださいよ。「1単位時間は各教科の年間授業時数を確保しつつ、各学校において定めてよい(要約)」と書かれていますよ。
【校】そそそうね、知ってるとも・・。40分にした分、他で授業時数を確保できればいいんだったな。知っているとも。ん?ちょっとまてよ?40分授業を並べていくと、午前中に5時間終えることができるのか!ただ、5分カットしたら学力が落ちるんじゃないか?
【A】ホントにそんなこと思ってるんですか?
【校】いや・・「学力が落ちる!」って誰かから言われないかなーと・・。
【A】目黒区では「40分授業午前5時間制」について20年前から研究されているようです。その中で1コマを40分としても、指導内容の精選・重点化を図ることで学力を維持、向上できることが示されています。そもそも授業が45分であることの根拠はあいまいで、「心理学の世界で『小学生の集中が続くのは45分が限界』とされているから」という説さえあります。
【校】なるほど。集中力の続く午前中に効率よく授業を配置し、午後の活動にゆとりを持たせるのは理にかなっているのだな?
【A】いいカンジですね、校長。ちなみに目黒区の取り組みでは、生み出した午後の時間に探求的な学びや子ども主体の学びに振り向けて、学校独自の教育課程編成を活性化しているようです。
【校】そうすると、学校ごとに取り組みがだいぶ変わってくるんだろうな。
【A】国も学校ごとに特色を出せるよう「柔軟に」「弾力的に」「学校裁量で」とメッセージを発信しています。しかしながら学校現場は“横並び”をよしとする傾向があって、なかなか進んでこなかったんですよね。
【校】よく勉強しとるなぁ。キミ。しかしあれだな。「仕事するために子どもを早く帰すのか!」ってお叱りの声が聞こえてきそ・・。
【A】(にらみつけて)校長・・。6時間目を終えて、子どもを帰し、私たちに残された時間は何分ですか?そこへきて校長は「休憩をとれ」と?休憩とったら、あとどれだけ残っているか知ってますか!!
【校】も・・もちろん知ってるとも・・。さんじゅう・・ごふん?
【A】それだけの時間でどうやって教育の質を担保しろと!?
【校】それはそうだ!これは誰に言えばいいのだ?教育委員会か!文科省か!!
【A】校長・・あなたは落ち着いてください。授業準備や研修の時間がとれれば、それは子どもたちに還元されます。先生たちに余裕が生まれれば、教員の成り手不足の解消にもつながると私は思ってます。
【校】立派!!いずれにしても、先生達は授業を再設計しないといけないし、生み出された時間をどう使うか考えないといけないし。そんなに簡単なことではないだろうな。
【A】そうですね。ただ、これまで当たり前に続けていた“45分間”に疑いをかけて、柔軟な学校教育を作り出せるなんて、ワクワクしませんか?
【校】確かに。疑うのは大好きだよ。
【A】次の学習指導要領の議論もいよいよ大詰めです。国は目黒区の研究などをもとにして、画期的なことを提示しようとしています!
【校】そうなのか!それについても簡単に説明してくれたまえ!
【A】くれたまえ!じゃないですよ。もっと勉強してくださいよ!校長!僕、もう授業行かなきゃならないので、それについては鴨居小の学校だより10月号の中面を見てください!(校長、大丈夫かな・・)
※会話は事実に基づいたフィクションです
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