学校だより
【8月号巻頭言】
この環境を追い風に
校長 角皆 裕文
酷暑もようやくひと段落し、朝晩は涼しい風を感じるようになりました。夏休み中は「鴨居納涼盆踊り大会」や「鴨居わくわくキャンプ」を通じて、子ども達は地域の多様な大人達と関わることができました。
暑い中、子ども達のために尽力してくださった方々に厚く感謝申し上げます。
保護者(縦)でも友達(横)でもない、「ナナメの関係」の必要性については、昨年9月号の巻頭言でも触れましたが、子育てをする上でのこの地域のよさ、強みをあらためて見たような気がしました。
そして、地域の特徴はこんなデータにも表れています。毎年4月に全国の小学校6年生と中学校3年生を対象として行われる「全国学力・学習状況調査」の児童質問において、地域の大人との関り方が問われた質問です。
「地域の大人に、授業や放課後などで勉強やスポーツ、体験活動に関わってもらったり、一緒に遊んでもらったりすることがありますか(習い事は除く)」 令和7年度全国学力学習状況調査 児童質問番号(26)
今年度の調査では「よくある」「ときどきある」と答えた児童の割合が全国のそれよりも10%以上多い、という結果が出ました。こうした地域の特徴は、当然ながら学校がいくら頑張っても築き上げられるものではありません。私達はこうした恵まれた環境を追い風にして、子ども達により豊かな学びを提供するべく、様々なことに挑戦していきたいと考えています。
■社会を構成する「当事者」として主体的に生きる子の育成
今年も運動会の開催が近づいてきました。上記に掲げたのは今年度の中期取組目標のひとつ。私たちは、運動会の企画や運営についても少しずつ子どもに委ね、目標の実現を目指しています。
その一環として今年度の全校競技は、児童の話し合いによって「つなひき」に取り組むことにしました。子ども達は代表委員会などを通して、「みんなが安全に楽しめる」という条件で話し合ってきました。一人でも多くの児童が、「参加した」だけでなく「自分の手で作った」と思える運動会になるよう、職員一同サポートして参ります。保護者のみなさまにおかれましては、競技の勝敗だけでなく「運動会を作り上げる“当事者”」でもあるお子さんを励ましていただけたら幸いです。