うどっとができるまで

 

2024年、私たちは5年生のときから、アスレの森でみんなが遊べる場所を作ることを考えてきました。アスレの森というのは、僕たちが通っている瀬ケ崎小学校に昔からある、自然観察の森です。

 

瀬ケ崎小学校の子どもたちは、昔からこの森で遊んだり、生き物を観察したりして楽しんでいます。僕たちはアスレの森の入り口にみんなが遊んだり集まったりできるウッドデッキを作りたいと考え、クラウドファンディングを計画しました。

 

返礼品には瀬ケ崎小学校の卒業生たちが創り出した「アスレの森のいちごいちえ」というお香と、「黒船石鹸」という石鹸、「金澤八味唐辛子」という調味料を用意しました。これらの商品は卒業生たちの工夫や想いがこめられています。

 

 アスレの森のいちごいちえは、アスレの森の良さを伝えようと、森の香りと、野いちごの香りの2種類が楽しめるお香です。製作には「青雲(せいうん)」でおなじみの株式会社日本香堂さんが協力してくださりました。

 

 黒船石鹸はコロナ渦のなかで作られました。「みんなで楽しく手洗いができる石鹸」というコンセプトである黒船石鹸には、金沢区のブランド昆布である「ぶんこのこんぶ」から取り出した「フコイダン」という手をしっとりさせる成分が入っています。

また、横浜・鎌倉の竹を1000度で焼いた竹炭パウダーが練り込まれているため、見た目は真っ黒な石鹸で、洗った後はスッキリとした使い心地です。製作には「パックスナチュロン」でおなじみの太陽油脂株式会社さんが協力してくださりました。

 

金澤八味唐辛子は金沢区で育てたものをたくさん入れた調味料です。私たちの住む「金沢八景」にちなんで七味唐辛子でなく、金澤八味唐辛子と名付けられました。唐辛子に加え、金沢区のシソ、シイタケ、海苔、昆布、みかんの皮を乾燥させた陳皮などが八種類が入っています。

 

卒業生たちはアスレの森のふもとに畑を作り、そこで育てたシソと唐辛子を金澤八味に入れました。私たちも今年、この畑をRAINBOW FARMとして改良し、卒業生と同じようにシソと唐辛子を育てました。製作にはアマンダリーナ合同会社の奥井さんが協力してくださりました。

 

返礼品は卒業生が作ったものだけではありません。去年僕たちは、世界が今、捨ててしまうものを素材として再利用する「サーキュラーエコノミー」が進んでいることを知り、捨ててしまうものを活用できないと考えました。

僕たちが目をつけたのはたくさんのペットボトルと古着などの古布です。ペットボトルは横浜資源循環公社さんにお願いして再生ポリエステルに、古布はナカノ株式会社さんに「反毛」という綿に交換してもらい、捨ててしまうものから再生した「オリジナルクッション」を作りました。

 

 

こうして始めたクラウドファンディングでは目標である50万円を達成しました。それどころか、募金活動やこうした商品の販売活動を通じて、最終的には80万円の資金を集めることができました。このお金は「アスレの森を残す会」通称「あすのこ」のみなさんにしっかりと管理してもらい、関東学院大学中津研究室のみなさんと一緒にウッドデッキを完成させました。

 

私たちは今年6年生になってから、地球の環境やサーキュラーエコノミーについてさらに深く考えてきました。年々暑くなる地球、私たちが毎日勉強する教室は校舎の4階にあり、気温が高くなるとエアコンの効きも悪くなるほど暑くなります。

 

そこで、教室の暑さを軽減するために屋上に発泡スチロールの箱を置いて植物を育てることにしました。発泡スチロールの箱は2回に分けて南部市場の渡部水産さんからもらってきました。

 

発泡スチロール箱の中に土を入れ、給食で出た野菜の端を植えました。こうした野菜の再生を「リボーンベジタブル」といい。僕たちは「リボベジ」と呼んでいます。ニンジンや大根、カボチャ、シソ、トマト、ピーマン、ゴーヤ、青ネギと、いろいろな植物を育てています。

 

毎日育てているうちに、下の階からジョウロで水をくむのが大変になり、水をためるための水槽を作る計画を立てました。単管パイプで組んだ骨組みにプルーシートをかけて、雨水がたまるようにしました。

こうしてできた私たちの屋上菜園は暑い教室を涼しくしてくれました。6年2組の教室と同じ4階にあるパソコンルームの室温を、どちらもカーテンを閉めた状態にして午後2時に計測してみたところ、なんと2.6度も室温が違いました。エアコンの効きもとてもよくなりました。

 屋上菜園作りで快適な教室環境を手に入れた私たちが次に考えたことは「屋上で育った野菜をどうするか」ということでした。捨ててしまう給食の野菜の端をリボベジで再生させたことはサーキュラーエコノミーだと考えた私たちは、他にも捨ててしまう食材を集めて何か商品を作れないかと考えました。

先生に相談してみると金澤八味に協力してくださったアマンダリーナの奥井さんを紹介してくれました。奥井さんは、規格外の野菜を無駄なく乾燥野菜を作っているということを知り、私たちの育てた野菜も一緒に乾燥させてもらえないかとお願いすることにしました。

次に、私たちは主食となる麺に捨てられてしまっているものはないかを調べました。2025年はお米の値段が高いということが話題になっており、水不足を伝えるニュースでは、田んぼの水が干上がり、今年の米の収穫量も減るのではないかと報じられていました。

お米が少ない年に、サーキュラーエコノミーでみんなが美味しく食べられる商品を作りたいと考え始めていた矢先、秋田県湯沢市の延慶堂の高橋さんから稲庭うどんの端をいただくことができました。

家庭科の授業で試食し、そのメリットとデメリットを考えてみると、普通のうどんより少し細い麺がツルツル、モチモチとしていてとても美味しく、反対に長さ短く、太いところや細いところがあるということに気づきました。

奥井さんからは「うどんをうどんとしてではなく、いろいろな視点で考えてみてね!」というアドバイスを受けた私たちは、うどんとご飯、奥井さんからもらった乾燥野菜を使った「うどん飯」を作ってみました。

しかし、実際に食べてみると、うどんの特徴が活かされていないうえ、子どもには向いていないと感じたため、最初の試作は大失敗でした。私たちは「自分たちが作ったものだから、子どもでが美味しく食べられる商品にしたい」と考えました。

そして私たちは「栄養価」についても自分たちの商品のアピールポイントにしたいと考えました。そこで、金沢区の永島農園さんが育てている、モリンガという野菜を加えることで、1回の食事で多くの栄養が取れるように工夫しました。

モリンガは元々インド原産の植物で日本では沖縄のような暑い地域で育てられています。永島農園の永島太一郎さんは横浜での育成実験を通して、その成長を観察しています。

私たちもモリンガの苗をいただき、育ててみたのですが、モリンガは驚くほど早く成長し、あっという間に1メートルを超える背丈になりました。今、温暖化が進む中で、モリンガが横浜でも育っていることを目の当たりにし、改めて地球の温暖化を実感しました。

日本の米不足に対処するための新商品として、私たちが開発した商品は「稲庭うどんを使ったリゾット」「THE稲庭うどっと」です。

この「稲庭うどっと」には、栄養価の高いモリンガや、規格外の野菜や私たちが屋上で育てた長ネギが子どもでも食べやすように細かく砕かれ入っています。味はチーズとコンソメを主体としたリーズリゾット風味です。

こうして出来上がった乾麺タイプのうどっとですが、賞味期限が短いこと、米が入っていないこと、味が濃いことなどの問題点が出てきました。

そこで私たちはプロの料理人であるCraft.の新納さんにお願いし、今回新たにレトルトパウチのうどっとができました!わかしたお湯の中に5~7分ゆでるか、容器に移して電子レンジで2分程度温めると食べることができます。子どもにも食べやすく、化学調味料無添加で、横浜産の武道舞(米)や千葉県多古町の多古米が入っています。レトルトタイプのうどっとには秋田県湯沢市稲庭町の佐藤養助商店さんの稲庭うどんが入っています。

私たちは今、地球温暖化の影響を実感しています。世界の様々な場所でフードロスが増える一方で、地球上では栄養が十分に取れていない人々もいます。こうした問題の解決に向けてみんなで少しずつ動いていかなければなりません。

みなさんもぜひ、リボベジで育てた野菜をうどっとに入れて、さらにうどっとを美味しくパワーアップさせて食べてみてくださいね。そしてみんなで1個しかない地球を大切にしていきましょう!

 

うどっとをアレンジしてたくさんの栄養をとろう

 

温玉とチーズを追加する…カルシウム、ビタミンA、ビタミンB2、亜鉛を豊富に含んでいます!温玉を追加することで不足しがちなたんぱく質をとることができます。
 
ほうれん草・にんじん・きのこをゆでて上に乗せる…ほうれん草と人参は、ビタミンA、鉄分、食物繊維、ビタミンCが豊富で最強の健康野菜コンビです。きのこも食物繊維、ビタミンDやミネラルが豊富です。
 
胡椒とベーコンと温玉…胡椒をかけることでスパイシーな味に!胡椒には代謝を高める成分が含まれています。
 
ちょっとタバスコをかけて…辛い味が好きな方はタバスコがおすすめ。胡椒と同じように辛いものには代謝を高める成分が含まれています。
 
さつまいもを入れる…食物繊維、加熱に強いビタミンC、カリウム、抗酸化作用のあるビタミンEなどを豊富に含んでいます。
 
わかめ・キクラゲを入れる…低カロリーで食物繊維、カルシウム、鉄分が豊富が取れる
 
トマトに金澤八味唐辛子を入れる…トマトの酸味と金澤八味の辛味がプラス!トマトにはリコピンという体の調子を整える成分が、唐辛子にはカプサイシンという代謝を高める成分が含まれています。
 
卵と粉チーズをかけてカルボナーラ風うどっと…チーズにはカルシウムが多く含まれています。
 
カレー粉を入れてカレー風味うどっと…カレーの風味が食欲を高めてくれます。
 
キムチと卵を入れて旨辛キムチうどっと…キムチは発酵食品で腸内環境を良くしてくれます。
 
ブロッコリーをボイルして上に乗せる…私たちがBank Park YokohamaのCraft.で食べたアレンジです。ブロッコリーの食感がうどっとによく合います。
 
うどっとグラタン…うどっとの上にチーズをのせてオーブンで焼く