「  地道な努力の積み重ねで    

   校長 鈴木 康史

   

 寒暖差激しい11月は、例年より遅い秋の進みで、まだ夕方には草むらの虫の音も聞こえていました。幸い学校での感染はなく、学校再開からの半年が過ぎました。一方で、11月後半から感染者が全国的に増え始め、第3波としての警戒の日々が続いています。現在、感染経路不明も多いところですので、感染を完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、学校や家庭、社会全体で感染症拡大防止対策をしての生活を続けています。11月26日には、来年入学する1年生の「就学時健康診断」を行いました。通常の学習時の対策より厳しい対策をして行いました。12月には個人面談、1月には分散しての授業参観等も予定しており、これからの行事も工夫と協力の上で行っていかねばならないと思っております。

 例年、秋口から次年度の予定を検討し始めますが、来年度の宿泊体験学習の予約をする時期が過ぎても予約が確定できないところがあり、来年度の予定が決まらない状況です。発症した際の対応や現地の医療機関の状況などを考えますと、遠隔地での実施が難しく、来年度は4・5・6年すべてを神奈川県内の施設で実施することを検討しています。県内でも難しいところはありますが、時期や施設など、子どもたちにとって最適な体験学習になるよう、今後も検討や調整を続けていきます。予定が確定し、お知らせできるようになりましたら、随時報告させていただきます。

  去る11月18日、プロ野球のオーナー会議と日本野球機構(NPB)の社員総会にて、 セ・パ両リーグ計720試合の観客動員数は482万3578人であり、観戦後に感染したことが報告されたのが2件、保健所の調査で、球場での濃厚接触者はいないと判定されました。コミッショナーは「感染者が非常に少なかったのは、皆さんのいろいろな配慮や努力のたまもの。」と述べていました。様々なプロスポーツや劇場等で、収容人数の4分の1、5000人以下の集客から始めて、段階を追って増加してきていましたが、主催者の準備と来場者の協力によって、成り立っていたのだなと改めて感じさせられました。現在、一番警戒を要するとされている「大人数での会食」対策の一つとして、食べるときだけマスクを外すことを呼び掛けていますが、野球観戦ではそれが皆で徹底されていたので、感染例がわずかで済んだものと感じました。自分も、何回か行くうちに「食べる時だけマスク外し」は習慣になっています。

 一人ひとりの地道な努力を皆で取り組めば、様々なことを可能にすることができると思います。学校で、子どもたちが静かに黒板を向いて給食を食べる、手洗いをして授業に臨む、基本的に常にマスクを着用するなど、努力の積み重ねが教育活動を成り立たせていると思います。運動量不足で体力はやや低下していると感じられる中ですが、その努力によって風邪や花粉症、インフルエンザの発症が例年に比べて極端に少ないという結果も生じています。

 学習をはじめ、子どもの成長において「地道な努力の積み重ね」は、やはり何より大切であると感じます。地道な努力の集合体としての、家庭、学校、地域が上手く回っていくのだと思います。例年と違う年末・年始を迎え、いつもと違う冬休みや正月になりそうです。皆様も体調の変化や感染症対策に十分気を配ってお過ごしください。

 

【SDGsメモⅩⅡ】  考え始めてみませんか

  11月下旬、SDGsが、 SDGsプロジェクト「地球を笑顔にするweek」を展開し、「SDGsを考え始めませんか」と呼び掛けているとテレビ局で報道されていました。SDGsは、2015年に設定されて2030年がゴールなので、すでに3分の1の期間が過ぎてしまっています。いろいろな企業等も取組をしており、今年度から教科書にも少しずつ見られるようになってきました。年末、年始には、より多く目にする時期かと思います。それぞれがしっかり考えるようにしていくとよいと考えます。