読み聞かせ

 今年度第五回となる個別支援級への読み聞かせが行われました。今年度最後の読み聞かせの会です。3年生の生徒にとっても最後の会となるので、スペシャルなプログラムを用意しました。

 最初は、『クレオパトラのそりすべり』という紙芝居です。先日亡くなった、絵本作家トミー・ウンゲラーが絵を描いている作品です。トミー・ウンゲラーといえば『すてきな三にんぐみ』が有名です。生徒たちにも人気で、10月の第三回の読み聞かせの会の時に大型絵本で読みました。今回の『クレオパトラのそりすべり』は、『すてきな三にんぐみ』とはまた違った楽しい愉快なお話になっています。3年生の生徒が、前回の1月の読み聞かせの会で「楽しくて面白いお話が好き!」という意見をくれました。そのリクエストに応えるためにこの紙芝居を選びました。クレオパトラは大きなかめの女の子です。おいしいかめのスープを食べようと、丘の下で悪巧みを進める2匹のわに紳士。そうとは知らず、無邪気にそりすべりを楽しむクレオパトラ。さあ、この攻防戦どうなる?!そりをすべる時にクレオパトラの「ヒューッ」「ひゃっほーい!」というような歓声が入り読み手は大変ですが、聞き手の生徒たちは自分たちもそりすべりをしているかのような気分になり、とても楽しそうでした。トミー・ウンゲラーの絵もコミカルで、絵を素早く変えたり、ゆっくり変えたりと紙芝居ならではの面白味がありました。

 次は『マトリョーシカちゃん』です。マトリョーシカちゃんがおうちでパーティーをします。おうちの前を通ったお友達を家に招待するお話です。まず最初にみんなで人形を制作しました。あらかじめ、みんなの好きな物や人物の写真をリサーチして用意しておきました。そして、それをボランティアが作っておいた人形に貼りつけます。どれにしようかな?みんな楽しそうに選んでいます。声優が好きな生徒・アイドルが好きな生徒・サッカー選手が好きな生徒・お菓子が好きな生徒・国旗が好きな生徒、みんなの好きなものをたくさん用意しました。人形が出来上がったら、『マトリョーシカちゃん』の始まりです。登場人物はマトリョーシカちゃんの妹とお友達だけでなく、みんなの好きなものたちも自分で人形を操りながら登場してパーティーを開催しました。最後に、本物のロシアのマトリョーシカをみんなで開けて、次から次へと小さいお人形が出てくることにビックリしました。ロシアの国旗をホワイトボードに描いてくれた生徒もいました。生徒も教職員も、ボランティアもいっぱい笑って楽しい時間となりました。

 3年生にとっては最後の会となりました。これからも、いろいろな本と出会ってほしいと思います。「来年も参加する読み聞かせの会を下の学年の生徒たちのためにしてください」という言葉をもらいました。みんなが好きなもので楽しめる会をこれからも作っていきたいです。

 図書ボランティアの皆さん、1年間の読み聞かせ活動ありがとうございました。毎回趣向を凝らし、音楽あり、工作あり、紙芝居あり、と楽しい時間を作ってくださいました。生徒たちもいつも楽しみにしています。読み聞かせは今年度は今日で最後ですが、図書室と保健室の展示替えを3月に行います。またよろしくお願いいたします。

 

(文責:学校司書)