6年生 大山見学2017

 6年生は総合的な学習の時間で、長津田の町の歴史を調べています。その発展的活動の一つとして、昨年に続き、大山阿夫利神社への見学を行いました。学校の正門の脇を通る、旧大山街道。しかし、「大山」ってどこにあるのかを知らない子がほとんどでした。丹沢山塊、大山は、東京から房総方面から見ても、富士山の前にピラミッド型で聳えて見えます。長津田橋からは、丹沢山塊は見えても、大山が見えません。学校の屋上からも森の木々が覆って見えないのです。大山見学は昨年度開発した教育活動で、6年生は、大山街道を中心に発展した長津田宿と町の歴史を探究的に学ぶ中で、大山街道をたどって、大山阿夫利神社まで、現代の大山街道の一つである小田急線に乗って伊勢原を目指します。


町田から大山まで、ケーブルカーを含めたフリー切符を使用

●木太刀を手に、日本遺産「納め太刀」体験

 伊勢原から臨時バスも出していただき、大山ケーブルへ。そこで、宿坊おおすみ山荘の先導師、佐藤氏の配慮と、伊勢原市教育委員会のご用意で、一人ひとり木太刀を手に、阿夫利神社を目指します。


大山体験教育ボランティア小林氏から木刀を受け取る

 


伊勢原市教育委員会提供の木刀を手に、いざ、納め太刀体験
 

 700m地点までぐんぐん登るケーブルカーからの絶景には車内マナーの良い6年生からも思わず感嘆の声が沸き起こりました。


ぐんぐん登るケーブルカー

ケーブルカーからも、相模湾に浮かぶ江の島が見えました。

 ケーブルカーを降りて石段を登り、阿夫利神社下社の境内に達すると、絶好の青空のもと、目の前に江の島の浮かぶ相模湾。左手に三浦半島から房総半島が、右手に伊豆大島まで見渡せる眺望。この絶景は6年生の心に清々しい思い出として焼きついたことと思います。


房総半島、三浦半島、相模湾を展望する絶景!
大山は関東一円から見えていたピラミッド型の大きな山でした。

 阿夫利神社様のご協力で、宮中に上げていただき、木太刀を奉納する「納め太刀」を経験します。源頼朝が平家との戦いに向けて太刀を納め、戦勝祈願をしたとの故事に基づき、江戸時代に一大文化となり、昨年度、日本遺産と認定された大山まいり納め太刀です。


阿不利神社様のご協力で、宮中に上げていただき、納め太刀体験。

●大山からの絶景と神主さんの話で歴史学習を総括

 阿夫利神社神主目黒氏のお話は、縄文遺跡が山頂に発見されたこと、神社発祥の話、源頼朝の納め太刀、小田原城陥落と北条氏の見方をした大山の修験道者が僧兵となって山岳戦を繰り広げ、後に下山を命じられて宿坊の経営が始まったこと。


神主目黒様の講義は神奈川県の歴史を縄文から現代まで総括して
くださいました。


6年生は本物の大きな木刀に触れたり、熱心に講義を聞いてメモを
とったりと、学びを深めることができました。

 江戸時代は平和な世の中の訪れとともに、参拝を目的とした旅行が大いに盛んとなり、江戸から、わが長津田を通って、年間20万人もの参拝客があったこと。江戸っ子気質から、納め太刀も、巨大化傾向があり、3mを超えるものも現存することなど、目黒神主様の講義をしっかりとメモにとっている6年生です。

●大山宿坊体験

 6年生4クラスは、4つの宿坊に分かれて、豆腐料理を中心とした食事をいただく宿坊体験をしました。宿坊はすべて、修験道者のご子孫が代々、先導師として、江戸時代から営み続けているもの。おおすみ山荘佐藤氏は、12月には、長津田の町を訪れ、勧進のお札を配って歩く長津田とゆかりの深い先導師です。


おおすみ山荘先導師 佐藤氏のお話を聞きながら食事
建物は、安政年間から160年変わらないものと説明。


 


宿坊の中に神社がある独特の構造

●進化して長津田の町を貫通する大山街道(国道246・東名高速・田園都市線)

 目黒神主様のお話にも、国道246は、現代の大山街道そのものであることの説明がありました。現在大山は標高1252mとされていますが、かつては1246mと表示されていたために、246とは大山を指すそうです。


校長室にある、学区の昔を語る絵 東名高速、246号線、田園都市線が見えます。

大山街道は、大山が終着点ではなく、箱根火山を迂回する、箱根越えルートで、沼津に達する、「矢倉沢往還」でした。現在の国道246も、大山街道の高速版である東名高速もほぼそのルートに沿っていて、正に日本の大動脈です。三軒茶屋、二子玉川、溝の口、荏田、そして長津田と旧大山街道宿場を駅名に、都心と直結する電車版大山街道である田園都市線も含め、それらが長津田小学区を貫通していることが、この町の発展を考える上で、欠かせません。


長津田小学区 自治会図(校長室)
東名高速、国道246、田園都市線が貫く学区の構造がわかります。

 長津田の歴史と大山街道を探究する教育活動を、本校としては教育課程に位置づけて進める研究実践をしています。長津田の町の歴史を語ることができ、この町を愛する子どもたちの育成を目指しています。(校長)