自ら守る ともに守る(令和6年10月号)
自ら守る ともに守る
副校長 小野 由紀
今年の9月は、例年にも増して残暑が厳しい日が続きました。さらに台風の接近による影響を受けたり、線状降水帯による局地的な大雨や雷が発生したりするなど、天候が不安定な日も多くありました。またさかのぼると、8月のお盆の時期には国から「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表され、ご不安や戸惑いもあったのではないかと思います。
地震や水害などの自然災害はいつ起きてもおかしくありません。学校では、防災備蓄品として、全児童分の水やビスケット、アルミブランケットを常備しています。また、年間を通して安全教育を行うとともに、火災や地震、授業中や休み時間など様々な場面を想定して繰り返し避難訓練を行っています。4月の初めての避難訓練で「訓練は本番のように。本番は訓練のように。」と学校長が話をしました。繰り返し訓練を行うことで、いざというときにはいつも通り落ち着いて行動し,一人ひとりが身の安全を守ることをねらいとしています。9月2日には、総合防災訓練を行いました。震度7以上の大規模地震が発生、停電をして放送機器が使えず、けが人も発生した想定での訓練です。いつも通り校庭に1次避難して安全を確認後、火災発生の恐れがあることから遊水池公園へ2次避難をしました。校外にまで避難する大きな訓練が初めての1年生も真剣に取り組んでいました。
災害に備えるには、自分の命は自らが守るという意識をもち一人ひとりが取り組む「自助」が基本であり大切であるといわれています。学校では、子どもたちが自らの判断で安全を確保できるように、事前の危険予測や危険回避を教室で学び、訓練を実践し、事後には友だちや先生と振り返りをしながら課題を見つけ改善点を次に生かしています。さらに、子どもたちが学校で防災について自ら考え学んだことが、学校外や家でも活用できるように声をかけていきます。また、舞岡小学校は、地域防災拠点校になっています。池の横には,防災備蓄倉庫があり、毎年地域の方々による防災訓練も行われています。地域や身近にいる人々が助けあって取り組む「共助」も「自助」とともに災害への備えとして重要といわれています。学校、地域、家庭がともに連携しながら「自助」から「共助」へとつないでいけるよう、自分の住む地域の災害リスクや避難場所をハザードマップなどをもとに把握し、予期せぬ災害から子どもたちを守る努力をそれぞれの立場で続けていけたらと思います。
明日からは10月になります。気づけばいつの間にか校内の木々が色づき始め,アキアカネやシオカラトンボ、時には珍しいハグロトンボなどが池の周りを飛び回る姿が見られるようになり、ようやく秋らしくなりました。秋は充実した日々を送るのに適した季節でもあります。子どもたちは、前期のまとめを行いながら運動会に向けて練習に励んでいるところです。保護者、地域の皆様には、子どもたちの成長と安全をともに見守りながら、引き続き本校の取組へのご理解とご支援をいただきますようよろしくお願いいたします。