~今まで学習したことを使って作品を仕上げよう ~

 作品紹介のしめくくりは5・6年生です。

【5年】

1 「いとのこのドライブ」

 電動のこぎり(通称電のこ)で木の板を動かしながら、切りました。はじめは緊張しながらでしたが、慣れると面白くなって次々切り続けました。それらを並べたり、積んだりあれこれ動かしてみて、自分のまとめたい形が見えてきたら形にしていきました。切込みを入れるか、ボンドでつけるか考えながら決まったところからまとめてました。大きな形や小さな形をはめたりつけたりする作業は、迷いながらでしたが、 出来上がっていくのは楽しかったことでしょう。海草のような形がたくさん切れたので、海の中や海という題でまとめた子どもがかなりいました。ほかには、動物園・森・植物園、四角い一枚をどこかにとりつけて伝言板や掲示板に仕上げた子どももいました。全体の紹介をするタイトル「いとのこのドライブ」も木の板で切り出してまとめ、中央のよく目立つ所に置きました。

2 「色を重ねてゆめを広げて」(色が重なっていくことから、彫りや刷りを試して表したいことを思いつき作品に仕上げました。)

 4年で学習した木版を思い出して、大胆な構図を決めて彫り始め途中で思いついたことを加えながらさらに彫り進めました。ある程度彫ったらインクをつけてためしに刷りました。その絵を見てさらにどこをどのように彫るかを決めて、版を水洗いして再び彫り続けました。彫り終わった版にインクをつけて刷り、単色でなく何色も使って刷りを工夫する人もいました。「将来の夢」「見上げた空は」「大切なこと」「嵐の海」「とびらのむこうは」「輝くステージへ」「未来の自分」「不思議な花」などなどの作品ができあがりました。

【6年】

1 「わたしはデザイナー 12才の力で」(卒業制作 6年間の学習を生かして、生活に役立つものを1人1人が本気で作りました)

 一枚の木の板から初めて生活に役立つものを作り出すので、「6年間の学習を生かそう」という心構えで取り組みました。はじめに設計図を描き、それをもとに工作用紙で試作品を作ってみました。1枚の板で本当に足りるのか工作用紙を当ててみてホッとしていました。いよいよ4年で学習したのこぎりぎこぎこを思い出して、木を設計図どおりに切り離しました。少しくらい曲がっても気にしません。そして3年で学習した「くぎうちとんとん」を生かして板と板をつなげました。うまくくぎが打てればぴったり木と木がつながりますが、くぎをまっすぐ打てないと板からくぎがはみ出てしまいますが、これも細かいことは気にしません。用途に応じて絵の具の濃さも工夫しました。水を少しにするとはっきり色がぬれました。開閉させたいところは、テープを張りました。みんな真剣に取り組み、出来上がった時はどの子もどの子も一枚の木から一つの作品を仕上げられたことに満足していました。一つ一つが大変だったけど、順番に辛抱強くやり続ければ出来上がることを体験できたからです。小物入れ・本立て・貯金箱・ティッシュ箱・ゲーム機入れなどなど、6年生も様々な作品ができました。

2 「写してみつけた わたしの世界」(スチレンボードの特徴を生かして、形と色がひびき合う世界を表しました)

 4年・5年で学習した木版の彫り方を思い出して、スチレンボードを彫り版を作りました。5年のときにやったように、途中で試し刷りを行い、自分の計画を見直して版を水洗いして再び彫り続けました。刷りは一色の人、二色以上の人もいました。スチレンボードの一部ではんこをつくり、色を変えて押した人もいました。「冬の夜」「光の世界」「雪の降った夜」「蒼い空と天空の海」「花と葉のハーモニー」「風に吹かれる花」「弱肉強食」「川なだれ」「フィーバー」「おむすびころりん」などなど、題名も工夫しました。