職場体験3日間に向け、事業所の皆様にお願いしたいこと

中川西中学校  校長 平川理恵

 

激動の昨今・・・現在の中学生が大人になり働き盛りの20代後半・・・2030年頃の世の中はどんな風に変わっているのでしょうか?絵空事ではなく、文部科学省が2020年に改訂予定の次期学習指導要領には、以下の内容が盛り込まれることが決まっています。

 

・子どもたちの将来就くことになる職業の在り方が、技術革新の影響により大きく変化する。現在の

小中学生の65%は将来、今存在していない職業に就く

・今後10~20年程度で、半数の仕事が自動化される。

・2045年には人工知能が人類を超える。(シンギュラリティといいます)

 

私たち大人が若かりし時代には、大学・高校卒業した後の就職(就社?)で、はじめて「社会に出る」という感じでした。そして、ごく一部のチャレンジ精神旺盛な人たちが、アントレプレナー(起業家)として業を起こし、雇用を創出していきました。しかしこれからは、自分自身で自分の雇用を創出しないと、“今存在していない職業”は創出できないのです。

 

学校として子どもたちのためにできること…それは、生徒にたくさんの社会参画のチャンスを作り、その中でどんどん成功や失敗の体験を積んでゆき、大学や高校などを卒業する時には、すでに自分で自分の仕事が作り出せるまでになっている…を目指していきたいと思います。

 

いま、アメリカのシカゴやデトロイト、ヨーロッパのルクセンブルクやベルギーなどの高校にいくと、高校生は学校にいません!それではどこで何をしているのか?というと、地域や社会等に出て、「職場体験」です。実際の職場をどんどん体験し、実務を積み、うまくいかないことや工夫点を学校に帰って先生たちからアドバイスをもらっているのです。そのほうが、彼らの将来に直接役に立つ、のです。

 

去年、神奈川県立高校の今後の計画についても発表されましたが、“職業体験や地域でのインターンシップ”を必ず授業に組み込む方向という形が示されました。

 

文部科学省は中学生においての職場体験は5日間と言っていますが、なかなか中学校現場では、特に横浜では短い職場見学に終わっている学校が多いのが現状です。しかし、是非本校でも2年生が、これまでの1日の見学ではなく3日間の職場体験を実施できないかと考えております。

どうか皆様方のお力をお借りし、実現できたら幸いに思います。

ご協力の程、よろしくお願いいたします。