つながる思い

                                           副校長   平岡 仁樹

 

 朝夕の涼しさに、秋の訪れを感じる季節になりました。とあるテレビの天気予報を見ておりましたら、今年の夏は、例年に比べて台風が多く発生したそうです。その中で、特に記憶に残っているのは、25年ぶりに「非常に強い」勢力で日本に上陸し、近畿地方を中心に大きな被害をもたらした台風21号ではないでしょうか。

この台風の影響は本校にも出ました。すでに学校ホームページでもお伝えしましたが、校門の八重桜が、強風をうけて倒れてしまいました。春にはきれいな花を咲かせて新一年生の入学を祝い、登校してくる児童を毎朝迎え入れてくれていた八重桜。9月4日の夕方6時ごろ、私が見回りに行った時にはまだ立っていました。キッズクラブのお迎えにいらした保護者様が帰ったのが6時15分ごろと聞いています。そして、本校の職員が倒れていることに気づいたのが6時20分過ぎ、本校の八重桜は、児童が全員学校から帰るのを見届けてから倒れたようです。

翌日、専門家に見ていただいたところ、八重桜は寿命を迎えていたということでした。そして、折れた根元には、生命力に満ちた小さな若木が育っていました。一つの時代が終わる前に、確実に次の世代へと大切な命をつなげていたのです。

 

大切なものを次につなげているのは、八重桜だけではありません。台風が過ぎ去り、本校では、今月13日()に予定されている運動会に向けての練習が始まりました。朝、八重桜が立っていた校門で子どもたちを迎えていると、体育館から気合の入った声と太鼓の音が聞こえてくようになりました。応援団の朝練習です。校庭では、リレー選手たちが中休みに集合し、バトンパスの練習に熱心に取り組んでいます。算数ルームでは、企画委員が休み時間のたびに集まり、運動会のスローガンについて話し合ったり、応援で使うミニポンポンの作成に励んだりしていました。

異学年の児童が集まるこうした活動の中で、使命感をもってリードしているのは、6年生を中心とした高学年の子どもたちです。みんなが楽しめる運動会にするために、様々な場面で、自分たちができることを考え、活動しています。その姿は、運動会を盛り上げたいという思いを強く感じさせます。そして、下学年の子どもたちは、高学年の姿を見て、あこがれを感じたり、目標とする姿を学んだりしています。

このような学び合いは、運動会にかかわることだけではありません。地域で行われた夏祭りで、素晴らしい踊りを披露してくれた「特設ソーランクラブ」でも、夏休み前からの練習や、夏休み中に行われた朝練習の中で、下学年に踊りを教え、励まして、活動をリードしていたのは高学年の子どもたちでした。

思いや考えを、言葉や行動で表現し、大切なことを下の学年につなげていこうとする高学年。そして、伝えられた思いをしっかりと受け止め、学び続ける下学年。その学び合いの姿は、つつじ小の子どもたちを見守ってきた、あの校門の八重桜に重なります。

 

つつじ小の子どもたちは、運動会当日、様々な場面でそれぞれの力を発揮してくれることと思います。どうぞ、楽しみにしていてください。また、保護者・地域の皆様には、精いっぱい頑張るつつじ小の子どもたちへの、大きな応援をお願いします。そして、児童と保護者と地域のみなさんと我々職員がつながる、そんな運動会を一緒に作りましょう。