資質・能力を伸ばす

校 長  藤田 洋子

 

例年夏休み終盤に学校便りを書いていると、校長室からセミの鳴き声が、楽しい音楽のように聴こえてきて、これはベース、あれは主旋律、これは副旋律かな、などと思いながらパソコンに向かっていました。今年はセミの声が聴こえなく、少しさみしい思いをしています。梅雨明けが6月下旬と早すぎ、暑い日が続き、いつもとは違う夏になり、セミの鳴く時期にも変化があったのでしょうか。

7月31日に、本校を会場に青葉区水泳記録会が行われ、4年生以上の希望者が出場しました。熱中症が心配される中、先生たちが様々な熱中症対策を講じ、無事終えることができました。なんと青葉区の新記録を出した児童が、本校にいました。8月24日の横浜市水泳大会には3人選出され、頑張って泳ぎました。

8月22日からは、3日間、PTA主催のラジオ体操が行われ、本校児童はもとより、未就学児、卒業生、保護者、地域の方々が参加してくれました。久しぶりに会った友達や先生に夏休みのことを報告する子どもたちの顔は、十分に心が充電された様子がうかがえました。         

また、夏休みの後半には毎年、教員向けに横浜市教育委員会主催で教育課程の研究協議会が行われます。今年は、2020年度から完全実施になる新学習指導要領を踏まえて、教育課程で育成を目指す資質・能力について提案がありました。我々はこれから、資質・能力を意識した授業改善をしていかなければなりません。教科等の資質・能力には、「思考力、判断力、表現力等」と「知識及び技能」と「学びに向かう力、人間性等」があげられています。本校児童には、学習活動以外の様々な場面でも、自分で考え、判断し、行動していくように教えています。

この夏大いに盛り上がった第100回全国高校野球選手権大会(甲子園)で、その資質・能力が成果を発揮した場面をたくさん目にしました。特に日本中を沸かした、秋田の金足農業高校のプレーをよく観ていました。私は高校まで秋田で育ったので、金足農業高校野球部の練習の厳しさをよく耳にしていました。準々決勝でサヨナラ2ランスクイズで最後にホームベースを踏んだ選手は、自分が二塁にいるときに、「スクイズバントが三塁側に飛んだら、迷わずホームベースを狙おう」と思っていたそうです。そして、バントが三塁側に飛び、自分のチーム一の俊足を信じ、ホームベースに突っ込みました。三塁コーチャーは腕を回していませんでしたし、選手はコーチャーの顔も見ていなかったそうです。そして、監督を始め誰も予想しなかった2人目の生還となりました。これは正に、厳しい練習により、知識と技能を体得し、自分の強い思いをもち、考え判断し、行動に移していった結果だと思います。話題の投手の頑張りはもちろんのこと、9人が自分の役割を自分なりに考え行動に移していったからこそ、日本中に感動を与えたのだと思います。

基礎基本を大切にして、活用する力をつけていく教育に、夏休み明けも精進してきたいと思います。