平和教育の一つとして

校長 藤田 洋子

 

 梅雨空が続き、プール開きはしたもののなかなかプールに入れずにいましたが、ようやくプールから子どもたちの歓声が聞こえるようになりました。安全に気を付けて水泳学習を充実させていきたいです。

平和教育の一つとして、73年前の昭和20年5月29日に起きた横浜大空襲について、子どもたちに朝会で何回か伝えてきました。今年も、5月28日の朝会で、死者8千人超とも推定される大惨劇について話しました。1年生の子どもたちは戦争があったことは知っていますが、横浜でも大きな空襲があったことを知っている子どもたちはそれほどいないと思います。

横浜市中心地域に対して行われた焼夷弾攻撃による火災の恐ろしさは想像もできないと思いますが、なるべく1年生の子どもでも理解できるように話してきました。空襲を体験した人の談話を伝えた年もありました。そして、二度と戦争を起こさないようにするには、今隣にいる人たちと仲良くすることから始めてほしい、話し合いで解決するようにしてほしいと毎年伝えてきました。

 6月2日の開港記念日に、かながわ県民センターで行われていた「平和のための戦争展inよこはま」に行ってきました。様々な視点で戦争と平和を考えることのできる資料展示にも興味がありましたが、特別企画として行われていた、脚本家の小山内美江子さんの講演と、横浜夢座座長の五大路子さんらによる朗読劇「真昼の夕焼け」、横浜市立日吉台中学校演劇部による朗読劇「焼け跡に生きる~戦災孤児のその後~」に惹かれて、行ってみようと思いました。

 小山内美江子さんの平和への思いもさることながら、二つの団体の朗読劇は、新しく知ったことや心を動かされるものがたくさんありました。五大さんらによる「真昼の夕焼け」は、横浜大空襲に遭遇した若者のことを、中学生による「焼け跡に生きる~戦災孤児その後~」は、空襲後の戦災孤児のことを朗読劇にしていました。五大さんは、子どもたちに今を生きる大切さを感じ取ってほしいと願い、この朗読劇の講演を中学生や小学生向けに行っているそうです。また、戦災孤児の悲惨さは、本やアニメーション映画などである程度は知っていましたが、中学生の朗読劇から、想像もできない悲惨な状況だったことを痛感させられました。朗読劇の他にも、大学生のサークルが、地元の戦跡を巡るフィールドワークを重ね、戦争を考える活動をしていることの報告がありました。皆、過去の戦争を風化させずに語り継いでいこうとする活動で、平和な世界を守るために続けていることを改めて知り驚きました。

 私は子どもの頃、母親から戦争の話をよく聞かされました。年老いた母は、もう私に戦争の話はしなくなりました。私は、戦争を体験していませんが、今までに知り得たことや、今後知るであろうことを子どもたちに伝えていくことが、平和のために私のできることだと思います。小学校は、1年生から6年生まで成長の差が大きいため、伝え方を考えていかなければいけません。それでも、根底にある大切なものは、隣にいる人への思いやりです。いさかいがあったら、言葉で伝え合うことです。お互いを尊重し合うことです。これからも意識を高くもち、子どもたちに伝えていきたいと思います。